無音

遠ざかる世界に音は手放しで

掴めない旋律が途切れて消えた


静寂が降り積もる

深い心の奥底


こだまする過去の音色は

ノイズばかりの酷いもので

僕は耳をふさいで耳を澄ます


自分の靴音も聴こえない

迷家マヨイガの中に潜む

誰かの殺意がこちらを睨む


無音の空を切り裂いた先に

何かが待っている保証はなくて


それでもふるう風の叫びが

僕らをどこかに連れて行く

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