歩み

消えそうな火がある

それを大切に抱きかかえて

少年は歩く


ポツリと肩を叩く雨に空を見上げて

ポツリと頬を伝うしずくそでぬぐ


消えないように抱き直して

冷たい雨から火を守る


グッショリと濡れぼそる体は

けれど胸に抱く火の熱で温かい


ぬかるんだ道を歩く

道とも言えぬ道を歩く

火を抱いて歩く


いつか空が晴れ渡るまで

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