AZ387 1日の終わり
*>>三人称視点
ナユカ達がログアウトして数時間。現在中央闘技場は夜に突入し、戦闘の情報処理に明け暮れたビュアやセリエルはぐったりとソファーに突っ伏していた。
戦闘は散発的になったらしく現在の状況で異変がないならそろそろログアウトしないと深夜に突入しデスマーチとなる。
ビュアは現状まとまった情報を見つつ、この空間で唯一未だに忙しなく動くネズミに視線を移した。
太陽系に住まうボス。十二支がモデルであろうそのモンスターの所在地はある程度把握できたようで、今もプレイヤーとは別にモンスターが応戦してくれている地帯も存在するという。
子のネズミが中心となり
丑のウシは土星
寅のトラは火星
卯のウサギは月
辰のリュウは地球海底
蛇のヘビは海王星
午のウマは天王星
未のヒツジは木星に
申のサルは地球
酉のトリは太陽系全域の空を
戌のイヌは衛星の各所に
亥のブタは地球
ビュアのマップにはそれぞれのボスと思われる現在地とその付近の同盟やギルドが表示されている。
先程まで、どこのギルドがどの種族とコンタクトをとっているのか。あるいはとって欲しいのかといった中継作業をしていたビュア。それぞれのリーダー達とフレンド申請したり、交渉したり…
「とりあえず私はログアウトしても大丈夫でしょうか?」
「ええ、私はまだ少し残っていますので。明日はログインされますよね?」
「そうですね。明日は朝からインすると思います」
セリエルも自身のギルドの情報をまとめあげたりとかなり忙しかったはずであるが、この後も少しゲームに残るという。
ビュアは少し考えたが明日の予定などなかったはずなのですぐにログインすることを伝えた。
「プレイヤーは面倒な生命チュ…」
ゲーム内から見ればたしかによく分からない生命に見えるのも無理はない。
その点、来訪者も同じような感想を抱いていた。
*
1日の終わり。ビュアがログアウトして、セリエルもログアウトした頃、CSF所属の生産職連合会議のリーダー。ジーク。
そしてそんなジークのリアルの妻であるクリィームは二人で拠点である大型モールにある自身の工房いた。
「ジークぅ?そっちは終わったぁ?」
「うむこれで最後じゃ」
「じゃぁ。うちは先帰ってごはんの準備してるねぇ」
「承知じゃ」
ジークのロールプレイングは老人のような口調であるのに対してクリィームの口調は割と素である。
結婚してホヤホヤな2人だがこんな深夜までゲームをしていることは日常茶飯事であるようで、慣れた様子だ。
*
そして今、ジークがつくりあげたものが、超急ピッチで作り上げた武器。そしてクリィームの作業スペースに置かれた装備が5着…
リリースより5億Gで依頼されたナユカの専用装備である。
わずか半日で5着も作り上げたそれは生産職連合会議ほぼ全てのメンバーのありとあらゆる作業を中断して最速で作り上げた代物であった。
注目されることが力になるナユカにとって、装備というものはとても重要なアイテムとなっている。
生産職として戦闘は苦手であるが彼らは常に考えている…
どの依頼が現状もっとも効果的かを。
そしてたどり着いた答えがナユカの装備だったということだ。
「さて、早く見てみたいのう?」
ジークの独り言に返せる人影はここにはない。深夜だと思っていた今。ふと外を見れば既に日が顔を覗かせていたのだから。
ちなみに。現在、クリィームがログアウトして既に2時間経過している。このことに気づいたジークは急いでログアウトしたものの。
そこには少し怒なクリィームの姿があったとか。
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