W-3 17 RBG
*>>ビュア視点
ナユカさんとユキさんのライブはここ。地球の日本地区衛星軌道ポータルの直上に位置する。地球でいちばん大きな宇宙港。
よくこんな大規模な貸切を踏み切ったものです。
会場には地球内外問わず様々な人々が今か今かとライブを待ちわびていました。果たして、ひとつのゲームの中のアイドルに何故ここまで人が集まるのか…
もちろん、ナユカさん達が人気なのは有りますが、1番はこのライブの最中に運営より先日の職業革命アップデートのPV、イベント予告が発表されるのです。
既にアップデートは来ていてプレイヤーはみな職業について大盛り上がりですが、公式が何をするか
もうひとつ。…こちらが本題でしょう。
ライブ後にここで防衛省と花恋さんの演説が予定されています。戦争になってしまった以上。気にならない訳がありません。私たちを含めたリリースや戦争に参戦したプレイヤー。CSF、防衛省関係者は既に知っていても。今後のことについて、我々が戦争中であろう場所に参戦しに行くということも…
ここで発表しなくてはなりません。
すでにRBG…
Reality barrage Gamers は単なるゲームという壁を
言うなれば、今までの常識を一変する。太陽系外へ向けた武器なのです。
花恋さんが太陽系に来て16年ほど。その頃から防衛省やAI達は動いていたということになります。何せこれほどの規模ですからね。
会場に色とりどりの弾幕が広がり、ナユカさんとユキさんが出てきました。ライブの始まりを告げる歌声は会場をわかします。
この光景は今も太陽系中に配信されものすごい数値を記録しています。今回は私のチャンネルではなくRBGの配信記録やデータを特別に見られるようにマザーがしてくれました。感謝です。
こうみるとカメラワークなど私もまだまだ学ぶことが多いですね?マザーやその配下AIがリアルタイムでどの画角からどの距離で、誰を、どこを映すのか。瞬時に判断し配信は進んでいきます。
さて…ナユカさん達が歌い終わり、本日の司会進行役であるアキアカネさんヒカリさんが舞台上に登ります。
ふたりが現れたのを見たナユカさんとユキさんはポリゴンとなって消えて行きました。いつもと違い一言もコメントすらなく消えたふたりに会場は少しだけ静かになります。
そして視線はアキアカネさんとヒカリさんに移りました。
『ライブをお楽しみいただきました。世界中皆さん。本日は知っての通りこのライブだけでは終わりません』
『私たち。司会進行役。ヒカリと』
『アキアカネがお送りいたします』
2人は今日、ライブだけでなく、この後に控える全ての進行役としてここにいます。
『ひとまず!先日の職業革命のことについて!Reality barrage Gamersはさらに進化していきます!まだRBGをプレイしていない方もぜひご覧下さい!!』
RBGの革命後に必ず流れるアップデートPV。これはまだRBGをプレイしていない人にも向けたPR動画でもあります。ここまでの規模を誇ることはありませんでしたが…
一見、これから始まる演説とは無関係かと思う人の多いことでしょう。ですがRBGのプレイヤー人口が増えるということ。そしてこの先起こるであろう「戦争」には深い関わりがあります。
現代の戦闘は主にテレポーテーションを用いた戦闘です。ここら辺はミカさんの得意分野でしょう。昔からある「銃」といった概念や、私たちの乗っていたコメット。いわゆる「
それぞれ進化して来ました。
火薬で物理的に飛ばす弾丸が、エネルギーで飛ばす弾丸に代わり。
弾丸をエネルギーで飛ばしていた物は弾丸その物がエネルギーになり。
そのうちその弾丸エネルギーが着弾点に強力なエネルギーを生み出し。
そしてその弾丸が直接座標に送り込まれるテレポート兵器になっていきました。
物理的な弾を相手に直接送り込む。あるいは送り込んだ先で…
RBGはそんなゲームの皮を被った次世代を担う兵器だった。ということです。
正確にはそんな想定をして作られた擬似的なものだったと言ってましたが…専門外なので私の知識量ではこれが限界ですね。
始まったPVは今までの振り返り。そしてRBGというゲーム内での物語。職業というものの台頭を上手く動画にまとめあげたものとなっていました。私も見たことないエフェクトやスキル効果。そして高速で流れた職業名に心踊ります。
職業名には「剣士」「魔法使い」のようなわかりやすいものから「勇者」や「聖女」「パイロット」など、そんなのあったのか!という新情報も詰め込まれていました。かなり楽しみです。
『RBG職業革命!それは職業専用スキルや、特殊な特化バフなどをゲット出来ます!解放条件はかなり複雑なものもあるようです!』
『ん。PVに映った来訪者の、職業もある』
『さあ!皆さんもRBGへ!私達プレイヤーは新規プレイヤーを歓迎します!!』
そう締めくくりアキアカネさんはRBGを起動するために必要な腕輪の購入広告を指さした。
『それでは次の項目に移りましょう』
少し真面目なトーンにまで声色を変えたアキアカネさん。その言葉を合図に舞台袖から花恋さんと手を
「な!?」
私は
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