V1.47 リリースの目的は
「では、説明してもらいますよ?」
『おっ!やっとか』
『待ってたぜ!』
『今まで何してたの?』
『半公式ってなんか優遇あるの?』
場所を移動して現在博物館のドームの中。ミカちゃんと初めて会った場所だね。ここには植物が色んなことろにあるし、日中はガラス張りのドームなので陽の光が入って明るい。
ここで生配信を開始した。
「とりあえず一旦コメントはスルーでいきますが…。まず話せる内容だけでいいので。いままで何をしていたのかをお願いします。昨日はまるまる1日待ってもログインしていなかったのでなにか「アイドル」としての用事でもあったのですか?」
ビュアさんはそう私たちに問いかけてきた。が、私はどう答えていいかよく分からない。なので。
『ユキ。回答して!!』
『はいは〜い』
〔念話〕でユキにヘルプコール!
「昨日2人ともログインしなかったのは普通にリアルで用事があったからだよ〜。ナユカも私も昔馴染みだから家も知ってるし、なんなら私は結構
「なるほど、ちなみに何して遊んでたんです?」
「それは内緒〜。女の子は秘密がある方が可愛いんだよ〜?」
『ショッピングとか?』
『いやいや、最近できた遊園地とか』
『普通に観光とかじゃね?』
ユキは私の代わりにスラスラと回答していく。よくそんなにスルスルと言葉が浮かんでくるよね。私はこういうのすぐにボロが出ると思う。
「では次の質問です。いつから半公式になることが決まってたんですか?」
これもユキにパス。
「私は結構前からなんだけど、変に仕事を受けるとリアルに支障をきたすかもしれなかったんだよね〜」
「あれ?ではなんで今回半公式プレイヤーなんて引き受けたんです?」
「元々、そういう話をヒカリやアキアカネ達からされていてね〜。で、私が2回も大会で優勝しちゃうから、公式の方に入って広報活動とかして欲しかったらしいよ〜?」
「それではナユカさんは?」
「私はライブイベントの前日にいきなり聞かされてびっくりしたよ」
「ぜ、前日ですか…。これまた急ですね。なにか理由があるのですか?」
ビュアさんはそのままインタビューのようにたんたんと質問を進めていく。というかインタビューなんだけど。
「私の半公式プレイヤー承認の条件にナユカの承認を条件にしたんだよね〜」
「えっと、ちなみにいつ頃ですか?その条件を出したのは」
ユキは少し考えたあと、ニッコリ笑いながら。
「1ヶ月前くらい?それより後だったかも」
「あれ?それってナユカさんまだゲームに参加すらしてなかったのでは?」
「うん。その後、ゲームに誘ったからね〜」
『まさかの本人の知らぬ間に』
『本人はこの時ゲームすらしてなかったおまけ付き』
『よくナユカちゃんも引き受けたよね?』
「気づいた時には外堀を埋められてた…」
『おう…』
『ナユカちゃんも苦労してるな…』
『強く生きるんだよ?』
わかってくれるか!視聴者よ!
「人聞きの悪い〜。ナユカのパパにアイドルさせてみない〜?って聞いてみただけだよ〜?」
「それが1番の原因なんですけどねっ!?」
『パパは乗り気である』
『可愛い我が子の晴れ姿…。さぞ嬉しかっただろう』
『注意。ウエディングドレスとかではなく、アイドル衣装です』
『親バカさんかな?』
「ナユカさんはなんで半公式プレイヤーを引き受けたんです?」
「ん?まぁ、ユキと一緒ならいっかなぁー。って。でもねっ!?「アイドル」とは聞いてなかったんだけどね!?私はアキアカネさんやヒカリさんみたいに実況とかするのかなぁって思ってたんだよ!?気づいたらなんかアイドルになってた…」
『さすがユキ。
『グッジョブ!!』
『正しくファインプレー』
『パパもなw』
ちくしょう!!やっぱり視聴者も敵だ!!私の味方はいないのか!?
「では次の質問です。リリースはこのまま方針が変わったりしますか?」
あ、これもしかしてビュアさん達少し不安だったのかな?何となくそんなトーンを感じ取った。
しかし、その質問にユキは即答したのである。
「変わらないよ〜?私たちはゲームを楽しむ。何か新しいことを楽しく見つけてそれぞれが「革命」を引き起こす。今は9人だけど、この9人の共通点はゲームの変化や発見を楽しむことにあると思ってるからね〜?そのためのギルド。なにか成し遂げるなら私も出し惜しみ無しで協力するし協力して貰うかもしれないけど、この9人は現状みんなその素質が高い。後、ナユカと気が合いそうなのも〜」
またしてもスラスラと、でもしっかりした回答にビュアさんはどこか安心したように「そうですか」とだけ答えた。
内心。(いやー!!良かったーー!私も好き勝手させてもらえているし?どんどん新しい情報が湯水がごとく湧いてくるし?それに私もリリースの空気が居心地いいですからね!!)
と、はしゃいでいたのはビュアのみぞしる。
そのほかのメンバーもその生放送を見ながら、各々が作業に再び取り掛かったのであった。その口元は少し微笑んでいた。という。
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