V1.45  見えるということ



 次は能力を使わないように意識しながらユキと戦ってみる。


 ちなみにHPやその他もろもろはリセットした。

 凍傷食らったままはさすがに辛いからね。



「さて、じゃあ仕切り直し〜【私と一緒に踊りましょう】?」


「何回でも、弾幕の花を【君と咲かせよう】」



「2回戦目〜、初めっ!!」



 またもやさっきと同様飛び上がる。が、しかし、先程の第1戦とは違い。【赤眼発動「ワールドビュー」】は使わない。ついでに無意識で使わないようにも意識しなが戦闘に挑む。

 先程は先手を打たれたため今度はこちらから攻撃を仕掛けようと思う。


「【昇華星林「トゥインクリング ナイトフラワー」】!!」


 さっきも使ったが今度はユキを上に行かせないための弾幕。これで上に上りづらい…。はず。



 だがしかし、上に放たれた花火をユキはすんなり回避しながら通り抜け上に。あまりにもすんなりと越えられては困るのでユキ目掛け、こちらも上昇しながらさらに妨害用の弾幕を放ちだす。


 まだ、これでも足りない。


「【一閃流星「アクセルスター」】!」


「お〜?新技〜?いいね〜」


 私の新技、今度は移動速度重視の技でユキよりもに飛び出していく。私が通った道筋には少しの間青い残光を伸ばし軌跡を残す。かなりのスピードで直進したためこれで上を取られることは…。あれ?


 うっ!おっとっと。あまりにも移動速度が早かったからびっくりしたよ!!そのせいで一瞬見ていた世界が物理的に伸びたようになった。


「よそ見は危ないよ〜?【雪の精霊?妖精?小人は32の槌を打つ】」


「くっ…」


 またもや、私に向けて32体の小さな雪だるまミサイルを飛ばしてくるユキ。だからそんなに可愛い雪だるまちゃんを撃ち落とさなきゃならないこちらの身になってよ!


 ユキよりも上に位置し停止していた私にユキが放った雪だるまちゃんがせまる。

 あまりの移動速度の上昇で見えてなかった間にすぐそこまでミサイルが!!


 とりあえず〔ジャンプ〕でそのミサイルを躱しているが、咄嗟とっさまばたきでミサイルを見失った。え!?あれ!?


 でも何となく飛んでくる方角は予測できるので、タイミングを見計らって回避しながら弾幕を飛んできているであろう方に飛ばしておくと…


ドカっ!!



 ちゃんと迎撃していたので予想はあってたみたい。くっ雪だるまちゃんっ!



「【煌星流姫「ペンタゴンスター」】!!」


 とりあえず、ユキよりも上を取ることができた。ここから上を取られることも警戒しつつ。そんな隙を与えないためにさらに技を発動させていく。


 が、私はこの時、少しピンチにおちいっていた。



 何がピンチだって?それはMPが底をつきそうなことである。


 ここには観客はおらず、ビュアさんの動画で配信している訳でもないのでCPが全く動かない。

 つまり、いつもかかっているバフが無いのである。


 MPやHPが回復しない。つまりいつも通り弾幕をたくさん出せないということ。

 【煌星流姫「ペンタゴンスター」】は魔力を供給し続け、弾幕を出し続けて敵と私の間に弾幕の天の川を作る技。


 つまりMPがないといつか弾幕が足りなくなる。

 

 その前に何とかしてユキに勝てないまでもいい攻撃を当てたいな。


 そんな私の技をかわしながらもユキは上を取ることを諦めたのか次の技を…。というか変身をした。



「う〜んなかなかやるようになったよね〜。だから少しレベルあげてくよ〜?フフフ!【あなたの美しい命を凍らせましょう】」




 ユキはドレスアップしていたのを白装束(可愛い)にチェンジ。今度は辺り一面が吹雪になる。



 私は変身モーションに入ったユキに弾幕を飛ばすが、周りの雪(弾幕)に防がれてしまった。変身中防御の役割もあるのか!




 うーん。あれになったユキとやるのは初めてなんだよねー。しかも、白雪姫バージョンと違って上から冷気を散布しなくていいのが厄介なところだ。


 私は技を中断し迎撃体制に入る。絶対になにかしかけてくる。







「いくよ?」





 吹雪は収まったがユキの周りには冷たい雪が積もっていて、全体的な温度が下がり始める。



「【掘っ建て小屋の中は暖かいか?】」


「小屋も何も無いけどね!!」



 途端に吹雪が再開し、私もそれに巻き込まれる。


 あたりは吹雪のせいで真っ白。何も見えないでいた。警戒はしているのだが、そんな私などガン無視で氷弾があちこちから飛んでくる。


 ぜ、全然目で追えないっ!!


「う、きゃっ!?」


 何とか躱していたがあちこちから飛んでこられたら反応が出来ない。回避しているうちに凍傷の状態異常も付与されさらに動きが鈍くなる。


 そして被弾した私は、その後、当たった部位がどんどん動かなくなり、ついにHPが全損したのだった。


 覇者の壁はとても硬い…




*







「でま〜、ナユカは負けたわけだけど〜、たぶん「能力」を使ってたら躱されてたんだよね〜」


「そうかな?あんだけ視界を奪われてたら無理じゃない?」



 バトルが終わり、早速「能力」について話していたのだが、それでもいまいちよくわからない。


「なるほど〜、はたから見てたらわかるんだけどなぁ〜。あ〜…。じゃあもう1回、今度は「能力」を使いながら【一閃流星「アクセルスター」】ってやつやってご覧〜」



「もう1回?いいけど…」



 ユキがそう言うので、私は今度は「能力」を使うように意識しながら【一閃流星「アクセルスター」】を使う。




「あ!あれ?遅くなった?」



 さっきとは違い今度は、技を使ってる最中でも、視界が伸びたように変になるわけでもなく、普通に知覚出来ていたため私はスピードが落ちたように錯覚していた。


「違うよ〜。さっきと速度は変わらないよ〜」



「!!そういう事か!!」


「わかった〜?」


「うん!!確かにさっきは高速移動してても変にならなかったよ!!」



 確かに能力を実感できた瞬間だった。








ステータス



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



名前 ナユカ


職業「アイドル」

所持金 199 908 300G

ギルド「力の解放」

ランキング:85 003 408 123位

ランク:R


HP

0├───────────┨


MP

0├───────────┨


SP

0 ├───────────┨


GP

0 ├───────────┨✕


EP

A ┠───────────┤可能出力100V


WP

0┠───────────┤10 〇


CP

-5├─────╂─────┤5


称号「回避の極意」「覇者」「半公式プレイヤー」




《スキル》


『パッシブ』


「原型」

魔力 気力 霊力 電力 妖力 魅力 


「強化系」

体力強化 魔力強化 職業強化


「生活系」

食べる 家事 計量


「感覚系」

暗視


『アクティブ』


「属性系」

火 光 風 水 土


「変化系」

火炎 爆発


「鑑定系」

植物鑑定 鉱石鑑定 物品鑑定


「色彩系」

赤 青 緑 紫


「動作系」躱す 回す 伸ばす 直角 止める 減速 連動 集合 舞う 帰還 条件 打ち上げ 曲げる 振りまく 追尾 緩急


「設置系」

魔法陣 設置


「音響系」

歌唱 効果音


「表示系」

地図 表示 隠蔽 掲載


「部位系」

足 手


「命名系」

技名 合技


「技術系」

短剣術 剣術 槍術 弓術


「造形系」

星 針 魚 桜 獅子


「体術系」

叩く スーパーアクセル 蹴る


「防御系」

防護 受け身


「装備系」

装備


「生産系」

鍛治 裁縫 調理


「飛行系」

ジャンプ 飛行 フライ


「状況系」

逆境 鼓舞


「行動系」

拍手 笑顔 投擲 与える 微笑 ポーズ


「?」

念話 アイドル





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


【煌星流姫「ペンタゴンスター」】


【舞戦扇武「ダンスフィンブレード」】


【昇華星林「トゥインクリング ナイトフラワー」】


【赤眼発動「ワールドビュー」】


【君と咲かせよう】


【弾幕響鳴「スピリチュアルビューティ」】


【月降翔姫「バンブーロケット」】


【一閃流星「アクセルスター」】





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