Reality barrage Gamers 〜超近未来な世界観とそんな世界のゲームから。少女は今日も革命を起こす〜

V1.08.1 初心者から見たトッププレイヤー

※＞＞ギビン視点

　僕、ギビンはログインしてから今混乱の最中にある。適当に歩き回ってオーブを探そうとしていたのだが、何故かそこらじゅうがモンスターだらけになっている。周りにも新規で始めたてのプレイヤーが、同じくモンスターを見て驚いていた。僕の知ってるゲームと違う。これが…、革命？

　これは一体どういう状況なのだろうか？そう困惑しながらもクエストとして指示された、近くの闘技場に向かうことにした。親切に矢印が出てくれていたのでその方角に進んでいく。

　しばらくして。闘技場に近づいてきたのかモンスターが減ってきている。そして周りのプレイヤーがモンスターを倒していってるみたいだった。

「あ！！」

　僕も参加しようとした時僕の進路上にオーブを見つける。あれがオーブ！！早速初スキルをゲットするべくモンスターは一旦置いといてそれに触れる。

　なにかが僕の中に入っていくエフェクトが発生し…

《スキル:フライを獲得しました》

　新しくスキルをゲットした。これにはこんなよく分からない状況でも嬉しい！

　そうして少し喜んでいた時である。

『木星圏のプレイヤーの皆様。ただいま私は大規模戦闘システムの念話で皆様に直接話しかけています』

　突然僕の憧れである彼女の声が聞こえてきて、とてもびっくりした。

　僕だけでなく、木星圏内のプレイヤーに念話？で話しかけているらしく、こちらからなにか言うことはできないようであるがみんなに聞こえているようだ。

『私の名前「ユキ」。周りからは「白雪姫」などと言われているプレイヤーです』

　僕は既に第一声の時点でわかっていたけど、やっぱり白雪姫だった！

『えーと…、ナユカです！！好きな物はももです！』

『うん！落ち着こうか』

そしてナユカちゃんもいるみたい。自己紹介してと言われて咄嗟（とっさ）に出たのであろう、もも好物発言は後世に語り継がれること間違いなしだ。黒歴史として…

『さて、早速ですが、現在そちらは危機的状況にあります。未だプレイし始めてすぐの状況で、スキルなど揃っていないそちらでの現在の状況を判断することは困難であろう。という判断の元、こちらがプレイヤーに指示を出していきます』

　なんの話？ログインしてすぐの僕は今何が起こっているのか理解出来ていない。

「うわっ？」

　一応、クエストがセーフティエリア。つまり闘技場周辺に歩きながら念話をながら聞きする。そしてそのタイミングでセーフティエリアに僕が到達したのか。僕の視界には地図や敵情報が表示され始めた。

そして…

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緊急クエスト:闘技場周辺の死守:クリア

　闘技場周辺のモンスターの殲滅。

勝利条件:モンスターの討伐率95%

敗北条件:闘技場機能停止。

クリア条件:クリア

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緊急シークレットクエスト:「ノアＮｏ．1.2.5.7」の死守

　各艦「ノア」シリーズの死守。または協力関係を構築せよ。

勝利条件:どれかひとつでも「ノア」の死守成功。

敗北条件:全艦「ノア」の大破。「来訪者」の全滅。

クリア状況:クリア

1:防衛成功。損耗率42%。

2:防衛成功。損耗率0%。

5:未発見。損耗率100%。緊急脱出中。

7:接触中断。防衛中。損耗率89%

「ノアＮｏ．7」はイベント継続中。

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　と、こんなクエストも出現何が何だか…急な展開だがひとまず詳細を確認する。

　上の闘技場の方のクエストはクリアしてるみたいだね？ということは、もうひとつノアってやつを探して守らないといけないのか。

『今、こっちからはみんな一人一人の場所や状況がしっかり見えているよ！』

『現状、プレイヤーがそれぞれバラバラに動いているため、連携が取れておらず、なおかつ孤立しているプレイヤーが増えてきています。今、出した地図を見て自分の居場所と1番近くの闘技場、或いは「ノアＮｏ．7」の場所を把握してください』

『モンスターに囲まれたりしないように見てね！』

　どうやらこの言い方からして地図が見えたりしているのは白雪姫達のおかげらしい。そう判断した僕はすぐに地図を見て「ノアＮｏ．7」を探す。

「あった！」

　この闘技場近くにあるらしく、すぐ近くに表示されている。

『確認したら、一旦闘技場かノアに向かい、そこで協力してモンスターの襲撃を防ぎましょう。自分が目立ちたいがために一人飛び出したり、他のプレイヤーの邪魔はしないでください』

『一人飛び出したりしたら逆にかっこ悪いよ！』

　周りの人達を見てみるが、まだ理解できていない人がまるで動く気配がない。…と言うよりは、最後のナユカちゃんの言葉が響（ひび）いている感じか？いや確かにあの可愛さの女の子にかっこ悪いとか思われたくないもんな…

「みんな！ここはノアに近い。そしてこの闘技場周辺はクリアしているから、みんなでノアの方に行かないか？」

　ここは行動を起こした方がいい。闘技場がクリアされているならノアの方に行った方がいい。

　そう呼びかけるとぞろぞろとプレイヤー達が集まってきた。

　動きたいけど動きにくい。という状況だったところみたい。なら呼びかけはちょうど良かったかな？

『闘技場周辺にいる人たちはそれを守って戦っていただければ勝てます』

『が、頑張れー！』

うぉぉぉぉぉぉぉ！！！

　元気のいい男どもはこれに雄叫びを上げているが…。ここはクリアしてるんだからノアの方に早く行くぞ？

　そしてノアは目と鼻の先。先程獲得した〔フライ〕は〔魔力〕をまだ獲得していないため使えない。全力で走っていく。

　ノア付近に到着すると、引き連れてきた全員でモンスターの後ろから突撃攻撃を開始した。不意打ちのようになったためモンスターたちはびっくりしたご様子！このまま押し切ろう！！

　少しして今度は〔念話〕で指示が飛んできた。

『「ノア」周辺に集まったプレイヤーは、これから言うことを実施してください』

　ということなので、そのままモンスターを倒しながら話を聞く。

『ノアから支援攻撃が飛んできます。まずは北側から。北側にいるプレイヤーは速やかに避けてください』

『近くにいる人は速やかに左右近い方に避けてね！』

　もうこちらのノアとはコンタクトをとっているみたいで、その念話の後にノアの色んなところから砲門が出現する。こちらは東側のため回避する必要は無いがかなりビビる光景だ。ほんとにこっちには撃たないんだよね？

　しばらくしてから、ノアが砲撃を開始する。とんでもない轟音と地面からも伝わってくる強烈な振動！そして荒ぶる突風に襲われた。何とか目を開け砲撃された北側を見るも…瞬く間に北側にいるモンスターは殲滅されていく。そりゃ超広範囲に一斉にいかつい砲撃が飛んできたら木っ端微塵だ。うわぁー…

　それからは順番に西、南、最後に東にそれぞれ砲撃を加えていき、モンスターはあっという間に全て倒しきられてしまった。

　あんまり役立てなかったね。素手だし。

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緊急シークレットクエスト:「ノアＮｏ．1.2.5.7」の死守:クリア

　各艦「ノア」シリーズの死守。または協力関係を構築せよ。

勝利条件:どれかひとつでも「ノア」の死守成功。

敗北条件:全艦「ノア」の大破。「来訪者」の全滅。

クリア状況:クリア

1:防衛成功。損耗率42%。

2:防衛成功。損耗率0%。

5:未発見。損耗率100%。緊急脱出。

7:防衛成功。損耗率94%。

全闘技場状況:全部無事。

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『皆様おめでとうございます。無事クエストをクリア出来ましたね。御協力ありがとうございます』

『うん！よく耐えれたよね！砲撃かっこよかったし！』

『それではまたご縁があれば、一緒に戦いましょうね』

『あ、バイバーイ！』

《大規模戦闘システムを終了します》

　確かにあれは壮大であった。開始早々疲れたが、まあ楽しかったのでよしとしよう。憧れの人とクエストできたと考えれば、これからのゲームプレイにもやる気が出てきたのだった。