君はもう洋ナシだ!

るり

第1話プロローグ

「君はもうだ!」

魔王を倒した俺が言われた言葉。

普通ならば、「やったぞ!倒したぞ!」と仲間皆で喜びあうところなのだが…。

「へ?用なし?」

驚いて聞き返した。まあ、そうだろう。俺達のパーティーは、強い絆で結ばれていない。否、そもそも、絆のきの字すら無い。

もちろん協力はする。が、それは、仲間が一人でも欠けたら、戦うのがしんどくなるから。もしくは、生き返らしたり、傷を癒やすのが面倒くさいからである。

俺は、パーティーメンバー達から嫌われていた。

「違う違う…!洋ナシだ!」

「えっ、洋ナシ?」

洋ナシ?どういう事だ?

「ありがとう。この魔王の呪いを受けてくれて。この魔王は、自分にとどめを刺した者に洋ナシになる呪いをかける。」

「?」

えっ、何それ、ボク知らないよ?てか本当に洋ナシになっちゃったの?どうやって解くの?ヤダ、お婿にいけなくなっちゃうよ!

次々に与えられる最悪の情報に、頭が混乱する。

「じゃあな!」

えっ!待って待って!これ、どうやって解くのオオォォォ!!

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