転生できるけど異世界は興味ないから、世界創り変えてみた。

針井保汰

第一話 不幸者

『あのですね。皆さんは信じないかもしれないですけど、この話は本当で。ただの都市伝説なんかじゃないです。

この地球上に約1%ぐらいの確率で、転生者が生まれるんです。それも不思議な能力を持った状態でね。皆さんの周りにもいるかもしれま』

プツン‥

「つまらないな…もっと現実見ろよ、現実。」

AM 1:20

この手の番組は大体この時間にやってる。あるかもわからない都市伝説を、自称専門家がべらべらと語るやつだ。

俺は残業が毎日のようにあるためこの時間に帰ってくることが多く、よく見る。

が興味があるわけではなく、独り暮らしで音も何もないと寂しいからただつけてるだけだ。


「クソッ…。」

なんで俺はこんな時間まで仕事やってんだ。

こんなはずじゃなかった。

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この会社に入社が決まった時、両親はとても喜んでくれた。

それもそのはず。誰からどう見ても大企業だ。この為に努力し、青春よりも学業を優先、見事エリート大学に入学した。

すべてがうまくいってる‥‥‥‥はずだった。

しかし‥‥入ってみると地獄。

いわゆるブラック企業。

毎日残業残業。

1時間前出勤が基本。

休日出勤当たり前。

一緒に入った同期達は過労や精神疲労で休みを繰り返し退社。

俺はその穴埋めでより仕事量が増えた。

が。せっかく入ったエリート企業を、両親の事を考えると辞める事もできず、無我夢中で働いてきた。

気付けば十年。

32歳になっていた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「明日も早いし、寝るか‥。」

俺はAM5:30にタイマーをセットし、眠りについた。


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