全属性の魔法が使える俺は、魔法進学校で無双する!!
おもちライフル
第1話 使える属性は全属性!?
魔法が栄えるこの世界「デライル」では、皆、魔法を使って豊かに暮らしている。そんな世界でこの俺、アルス・カミューはなりたい職業がある。それは「魔術師」だ。魔術師は簡単に言うと魔法を使って魔物を討伐する職業だ。理由はただ楽しそうだからだ。
この世界には魔法の属性がある。火属性、水属性、雷属性、風属性、闇属性、氷属性、この六種類だ。小学生、中学生では魔法の基本や普通の数学、国語などを学ぶ、高校からは普通科と魔法科の高校に分けられる。
まぁ、まだ使える属性すら分からないがな。
だからこれから自分が使える魔法の属性を調べに行く。属性を調べるのは中学を卒業してすぐだ。今俺が向かっているのは国立教会だ。ここで水晶に触れて出てきた光の色によって使える属性が決まる。赤色の光が火属性、青色が水属性、黄色が雷属性、緑色が風属性、紫色が闇属性、白色が氷属性だ。2属性使える人がほとんどで3属性は稀。1属性しか使えない人もいるにはいるが、普通科の高校に行くだろう。
1属性になったら泣くわ。多分。
そんなことを思いながら歩いていると国立教会に着いた。結構人がいる。500人くらいはいるだろうか。待ち時間どうすっかなー、と考えていると後ろから声をかけられた。
「よっ!アルス!」
「ん?あぁ、キリアか。」
こいつはキリア・ミリース。中学から仲良くしてくれる親友だ。ちなみに金髪イケメン。こいつはモテる。彼女もいる。こいつのことだからどうせ3属性使えるんだろうな。クソがよ。
「なんだよ、反応薄いなぁ。」
「ねぇー!」
会話に割り込んできたのはキリアの彼女リリス・ブルーシュ。赤髪のツインテで身長が小さい。140くらいかな?見た感じ。知らんけど。
「お前らが元気すぎるだけだ。」
そうぶっきらぼうに答えると、始まる鐘の音が聞こえてきた。
「始まるみたいだぞ。」
「私緊張してきたよぉ...」
「大丈夫さリリス。1属性でも俺が守ってやる。」
「キリア...」
「人前でいちゃつくな、バカップルが。」
こんな人がいる中でよくもまぁイチャつけるもんだ。羨ましくなんかないですけど!羨ましくなんかないですけど!!
「別にいいだろー?なー、リリス!」
「ねー、キリア!」
「あーもういいです。」
うざい。本当にうざい。でも友達こいつらしかいないからな...。我慢だ。
そんなこんなで俺の番がやってきた。いざとなると緊張するもんだ。
「じゃ、行ってくるわ。」
「1属性でも慰めてやるからなー!」
「うっせぇ。」
そう言い残して俺は教会に入った。神父の前に水晶がある。ふぅー。深呼吸してと。行くぞ。
「この水晶に手をかざして魔力を流してください。」
そう言われて俺は魔力を流す。魔力はゲームでいうMPみたいなもんだ。魔力の流し方は中学生で勉強した。基本だからな。さぁ何色だ?
..............は?
水晶には六色の光が現れた。
「え?」
「は?」
「え?は?」
周りにいる人達はみんな驚いている。もちろん俺もだ。
「こ、壊れたのでしょうか?もう一回お願いします。」
「え、あ、ああ、はい。」
ここにいる人、俺合わせて全員信じきれていない様子。俺はもう一度手をかざして魔力を流した。
六色の光
「「「「「「「「「えええええええええええええ!!!!!」」」」」」」」」
みんなの声が合わさった。俺もだ。
「う、嘘だろ!まじか!!」
「やばいだろ、これ。」
「こわれてんじゃね?」
「でも今までなんともなかったぞ?」
「と、とにかく信じるしかありません。水晶はここにしかないのですし。騒ぎが広まる前に帰った方がいいと思います。」
神父にそう言われた俺は「そ、そうですね、すいません、ありがとうございました!」と言い足早に教会を出た。
「おー、おかえりアルス!どうだった?」
「キ、キリア!やばいまじで!ほんとに!」
「おっおうどした、そんなに焦って、もしかして1属性だったか?」
「もっとやばい。」
「え?じゃあ属性なし!?」
「ちげぇよ!!信じてくれるか分からないけど...その...」
「なっ、なんだよ...」
「全属性だった...」
「は?」
そりゃそうなるよね!俺もそうだったもん!
「え?なんて?」
「ほへぇ?」
ほへぇってなんだよリリス!!アホみたいだぞ!!じゃなくて!
「だから!全属性だ...!」
「ふっ、見栄張らなくてもいいんだぜ」
「そうだよ!アルスは立派だよ!」
あーこれ信じてないな。そりゃそうか。俺も信じきれてないしな。
「いやこれガチだから。俺も信じられねえけど。」
「.....マジ?」
「...マジ」
「「えええええええええええ!!!!」」
同じような反応二回も聞いたぞ。
「なんだそれ最強だろ!」
「それズルいでしょ!」
「いや俺に言われても....」
周りもキリア達の声をきいてどうしたのか?とざわつき始めている。
「とにかく騒ぎになるから俺は帰る。お前達の属性はあとで聞かせてくれ。」
「あ、ああ分かった。」
「うん、気をつけてね。」
俺はとりあえず帰ることにした。家に着いて俺は、親に報告した。
「あらアルス、おかえりなさい。属性どうだった?」
この人は俺のお母さんだ。名前はアリア。シングルマザーで俺のことを1人で育ててきてくれた。
「母さん、自分でも信じられないんだが聞いてくれ。俺....全属性が使えるみたいだ....。」
「え?ほんとに?」
「水晶には六種類の光が出てた。まだ魔法は使ってないから本当かはわからnんぶぅっ!!?!??」
急に母さんが抱きついてきた。
「さっすが私のアルスだわぁ!!!今日はハンバーグにしましょ!!」
「わっ!!分がったから!!とにかく離れでぇぇ!!死ぬぅぅ!!」
なんて力だ!魔法なくてもいいんじゃね?
「あら♪ごめんなさい♪つい力んでしまったわ♪」
「はぁ...はぁ...とにかくそういうことだ。」
「私は信じてるわよっ♪さっ!そうと決まれば!」
そう言ってお母さんは台所へ行った。ふぅ...大変だったな。しかしなぁー。実感わかねえな。俺は本当に全属性使えるのだろうか。まぁその時はその時か。
今日のハンバーグは美味しかった。ま、いつも美味しいんだけど。明日適正高校の通知の紙が来るはずだ。全属性だとどこだろう。あのエリート校ディバランテに行けっちゃったり?なんて考えながら一日を過ごしいつもより早く寝るのだった。
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