豪華な秘密のお夜食

トマトも柄

第1話 豪華な秘密のお夜食

「今日も仕事終わったな~」

 夜の仕事も終わり一息ついている。

 時計を見ると、夜の十一時を回っていた。

「もうこんな時間か……」

 時間を見て独り言を呟く。

 家にいるのは良いのだが、仕事が終わった後だと急に静かになる。

 その静かな音をかき乱すように腹の虫の音が鳴り響いた。

「そういえば夕飯まだ食べてなかったな……」

 腹の虫が鳴り響いてるのを聞いて思い出すように呟いた。

「少し夜食を買いに行くか」

 そう言って、コンビニへ夜食を買いに出かけた。

 

 十数分後……

 

 コンビニから帰ってコンビニ袋を静かに机の上に置く。

 そして、台所から小皿を取り出し、机の上に置く。

「今日は少し豪華な夜食といきますか」

 準備が終わり、ちょっとした調味料と茶わんに白いホカホカのごはんを持って机に座る。

「さぁ食べようか」

 そう言って、コンビニ袋から小さい袋を取り出す。

 その中にはコロッケが入っていた。

 コロッケを小皿の上に置き、箸で半分に切る。

 ザクッザクッと衣が音を経てて割れていく。

 その割れた先にはジャガイモが姿を現し、バレたのを恥ずかしがるように少し湯気が出ている。

「おいしそうだな」

 その湯気を見ながら、ある物を垂らそうとしている。

 その物は封を切られた袋から黒い液を出し、コロッケにかかっていく。

 程よい茶色く焼けた衣黒い液によって黒く染まっていく。

 そして、衣を通して中のジャガイモも少し黒く染まって色が少し変わっていく。

 コロッケを箸で掴んでかじりついた。

 ザクっと衣が抵抗を示すように程よい音を出す。

 そして衣と程よい暖かさのジャガイモが口の中で拡がり始める。

 その美味しさを逃がさないように口を閉ざし、歯を動かして、味を確認しながら食べ始める。

 そして食べ終わり、

「美味い」

 そう一言だけ呟き、もう一口頬張る。

 衣の砕ける音にジャガイモのホカホカが口の中が伝わってくる。

「ごはんが欲しいな」

 横の茶わんを取り、白いごはんも食べ始める。

 綺麗な白の白米を次から次へと口に送り出す。

 まるで車のように走り出した箸が止まらない。

 見る見る内に白いご飯が無くなっていく。

 

 そして…コロッケと白いご飯が無くなり、あった物が綺麗さっぱり消えていた。

 最後にお茶を飲み、水分を補給する。

 ごはんとコロッケで奪われた水分を補給するようにお茶を飲んでいる。

 そして、お茶を飲み終わり、

「では禁断の物を出すとしますか」

 仕事の都合上、今は酒を飲むわけにはいかない。

 なので合法的な飲み物を買っていたのだ。

 それをコンビニ袋から取り出す。

 そして黒い飲み物が机の上に出された。

 ペットボトルの封を開け、外に出された解放的な音を立てながら蓋が開かれていく。

「ここでコーラですよ」

 コーラを口に含み、炭酸が口の中でダンスを踊っている。

 そのダンスを飲み干していき、次から次へと口の中へ補給を行っていく。

 そして、口の中のダンスが終わり、

 目の前にあるのは空のペットボトルになっていた。

 そして、手を合わせて、

「ごちそうさまでした」

 感謝の言葉を述べ、全ての食事を終えた。

 


 

 

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豪華な秘密のお夜食 トマトも柄 @lazily

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