笑える(かもしれない)話
平 遊
第1話 ごんぎつね
私は、新見南吉さんの話が、好きだ。
全集を持っているとか、読んだ事があるとか、ではないけれども。
小学校の時の、国語の教科書に載っていた。
子供ながらに、胸に刻まれた話。
それは、【ごんぎづね】。
ある時、私は懐かしい友人達と、「思い出に残っている小説」の話をしていた。
私は言った。
「私は、新見南吉さんの話がすごく好きだ」
と。
対して、友人が答えた。
「あぁ。あれね。【きつねのごん】」
わかる。わかるよ。
言いたいことは、わかるんだ。
そう、間違っても、いないと思う。
でも。
・・・・なんだか、すべてが台無しになった気がした。
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