第38話嵐山 金泉寺のアジサイ


嵐山 金泉寺のアジサイ


 令和元年7月2日


朝九時、起きると小雨が降っているのか、廂から雨粒が落ちているのがみえる。


今日は嵐山に行く予定なのでそんなに急ぐ必要もない。


雨は止んだようなので十一時二十三分発に乗る。


嵐山到着は十二時頃、タクシー乗り場にタクシーはいなかったが


帰って来るのを待って乗る。


金泉寺まで二千円。


アジサイは本堂の左手の山に植えられている。


ピンクや青の花が鮮やかに見える。


すぐに山に登りたいのを抑えて心を落ち着かせるため


休憩所で腹ごしらえしてトイレを済ませてから山へ登る。


まん中の石段から登るが昨日の雨で道がぬかるんでいるので


スケッチする候補を求めて一巡りする。


中腹から右手に道をとる。


ヤマボウシの花があふれるように咲いている樹が二三本ある。


びっしりと隙間なく白い花がついて居る。


まるで花のお化けの樹だ。


ここまで花がついて居るときれいを通り過ぎている。


後で住職に聞いた話だと実はならない種類らしい。


ヘメロカリスも咲いているが色が好きな色でないのでスケッチする気は起きない。


そのまま降りると樹木葬用のお墓に出る。


スケッチの候補を二か所に絞って休憩所に戻って足を休める。


屋根の付いた休憩所が二か所あるし席数もたっぷりあるので助かる。


どうしても描きたいという場所はないがタクシー代二千円もかけて来たのだから


何としても描かなくちぁという気持ちが強い。


貧乏人の欲だ。


陽もさしてきたので道の乾いているところを見つけ一枚スケッチしに行く。


左の山道を登るとぬかるみがひどいので立ち止まれない。


杉のような樹の林の間に見えるアジサイがいい感じなのだが・・・


足が痛くなったので休憩所に戻って、その場から見える景色をスケッチする。


そして場所を変えてピンクの花をスケッチを一枚する。


人も少なくなって来てふと時計を見ると四時。


タクシー会社に迎えを頼むと三十分かかるというので


気になっていた一番先に見た景色をスケッチすることにした。

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