第27話江南町の藤

㉗ 江南町の藤


 平成25年5月4日


 江南町の個人宅に藤棚があるというのでさっそく出かけてゆく。


森林公園の近くなのでそんなに遠い所ではない。


江南町はそんなに広くはないので走っていればわかるだろう


と調べもせず車を走らせて来た。


案の定直ぐに案内標識を見つけた。


駐車場もある。


思ったよりも立派な棚が作ってある。


個人宅だからそんなにたいしたことはないだろうと


思って来たのだが見事に裏切られた。


とても個人宅とは思えない広さの棚で花も野田ナガフジという


種類で花房が長い。


淡い紫色のカーテンである。


幹も柵がないので側まで行ける。


見に来る人も結構多い。


さっそく幹の側に折り畳みイスを置いてスケッチを始める。


この家の主だという大島さんが来て話をしてくれる。


この藤は両神山の親戚から移植したもので樹齢が140年位だという。


花を咲かせるための手入れが大変だという。


まずは種が出来ないように花が終わる頃にその房を切り取って


しまうのだが20人以上の人手が必要だという。


知らなかった。


こんな沢山の花房を一つ一つ切り取るなんて果てしない作業だ。


私のイメージでは肥やしを入れるぐらいだと思っていた。


そんな大変な思いをしてこの花を咲かせてくれているとは


大変有難い。


何の苦労もなくただスケッチしている私は申し訳ない。


せめてうまくスケッチ出来ると良いが・・・

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