第22話騎西町 玉敷神社の藤

㉒ 騎西町 玉敷神社の藤


平成13年4月29日


埼玉県の騎西町に玉敷神社という名の神社がある。


富士の花で有名である。


樹齢400年は越えているらしい。


私が藤の大きさと形にビックリして描いてみようと思った


最初の樹である。


正確にはずっと若い頃亀戸天神の藤を見にいったり


春日部の牛島の藤を見に行った覚えはあるが


花の房に見とれて幹の方に目が行かなかったので覚えがない。


たいがいの藤棚は四隅の一つ、あるいは二つ以上が柱のように


なっていて弦が屋根のように整えられている。


ここのようにデンと大きな塊が真ん中に座っているのを


見たかどうかは覚えていない。


その頃はそんなに巨樹に対しての思い入れが無かったので


見ていても記憶にとどまらなかったのかもしれない。


この玉敷神社も藤が咲いていると知って見に来て


今年で2回目である。


駐車場が狭くてなかなか入れないので断念して帰った時もあった。


元気な時は体育館の駐車場に車を入れて歩いた時もあったが


愛犬を連れてスケッチの道具を持って歩くのは少々きつい。


今回は見て写真を撮るばかりでなく何とか絵に出来ないかと


大きな紙を持って来た。


やはり気になるのは藤本来の幹と云おうか弦というのか


ゴニャゴニャと絡まっている固まりである。


大きな藤棚になっているので幹までが遠く、蔭になっていて


暗いせいかその絡まり具合がよく見えない。


幹をライトアップしたいようだ。


花は見事に咲いていて数えきれない花房が垂れ下がっている。


中には1メートルを超す花も多い。


ここが正面かと思う場所を陣取って大きな紙に一枚


その正体不明の生き物のような固まりをスケッチする。


色を塗るのが楽しみだ。


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