第11話 小川町 西光寺のカタクリ
⑪ 小川町 西光寺のカタクリ
平成14年3月24日 平成23年3月16日
小川町の伝統工芸館から歩いてすぐの所に西光寺がある。
春になるとカタクリが咲くので愛犬の散歩がてら良く来る。
山門を入ると直ぐの所に枝垂れ桜の樹がある。(桜とスケッチと旅との17話)
カタクリとほぼ同時に咲く。
カタクリは陽が陰ると花びらを閉じてしまうので
なるべく快晴の時に行く。
まずは遊歩道を歩きながらこっちを向いて咲いている花をスケッチする。
次に斜面の樹の立ち姿の重なり具合の良い場所を探して
景色をスケッチする。
この場合カタクリは主役であって主役ではない。
私の中では山林の木々が主役である。
カタクリの山に入ってすぐの所に割と大きな桜の樹がある。
その側には墓石のような感じの石もある。
随分と歴史がありそうな石である。
この桜の樹の感じがいいのでスケッチする。
スケッチをしても花の咲いている枝はずっと上の方にあるので
画面には入らない。
桜の樹であるかどうかはこの場合関係ない。
その根元を彩るカタクリの引き立て役になればよい。
カタクリの群落を始めてみたのは若い頃福島の仁田沼へ
行った時だった。
水芭蕉を見に行ったのだったが水芭蕉の咲く沼へ到達する手前に
それはあった。
ビックリした。
こんなにたくさんのカタクリが咲いているのに名所に
なっていないのも不思議であった。
そしてその根が料理に使う片栗粉の元だと初めて知った。
急に何の脈絡もなく祖母が作ってくれた葛湯を思い出した。
くず粉も河原や山などに藪を作って可愛い花を咲かせている
葛からできているという。
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