第10話 佐野 三毳山のカタクリ

⑩ 佐野 三毳山のカタクリ


平成12年4月2日


佐野の三毳山にカタクリの群落があるというので出かけてゆく。


三毳山ってどこだろうと調べてみると佐野藤岡インターのすぐそばで


隣はアジサイと桜で有名な大平山である。


毛は3つでカモと読むのも知らなかったので気になる。


少し遠いが知らない道でもないし妹を誘って愛犬を連れて出かける。


大きな看板標識が誘導してくれるので何なく三毳山公園東口に着く。


車を駐車場に入れてまずは物産館に何が売っているのか見て置く。


ついでに栃木花センターがあるので覗いてみる。


それからおもむろに車からスケッチブックなどの道具を取り出し


山の方へ遊歩道に沿って歩いて行く。


野草園に咲く珍しい花などを眺めながらなだらかな坂を登ってゆく。


所々に屋根の付いたあずま屋風の休憩所があるので安心だ。


なだらかな斜面の終わりあたりから上を見ると見事に


カタクリが咲いている。


その紫の色が林の木漏れ日に当たってすごくいい感じだ。


他に人もなく声もしない。


こんなに素晴らしい景色を独り占めできるとは・・・


(実際は妹と愛犬がいるが)もったいない。


立ったまま1枚スケッチをする。


そこから階段状になった山道を登ってゆくがカタクリの紫は


何処までも続いている。


斜面いっぱいの紫である。


そのまま山頂までハイキングするが愛犬用の水を持ってこなかった


事に気がつく。


今日連れて来た子はいつも連れて来る愛犬の姪にあたる犬で


飼っていた家の事情で里帰りしてきたのであった。


運動不足なのか、山を登ったことがないのかへばってしまって


うづくまってしまった。


仕方なく妹と代わる代わる抱っこして山道を降りてゆくが


30kもあるので大変だった。


愛犬用の水と容器を持ってゆくべし・・・教訓。


でもカタクリの花で大大大満足したので別の季節にも来てみようと


頭にインプットした。


山全体が公園になっているので他に見るものがありそうだ。


木陰をハイキングするだけでもいい。


今度はいつもの愛犬を連れて来てやろう。


きっと喜ぶに違いない。


この子と違って山道が好きだから・・・

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