第13話 父さんがソワソワ
ハナといちゃいちゃしていたら父さんとアルバロが騒々しく戻ってきた。
「客間をアルバロの部屋にしたぞ」
「縁側って素敵だね!」
「気に入った?」
「うん」
「そろそろお昼の支度をしようか。昨日収穫した野菜は全部洗ってすぐ使えるようにカットして冷蔵庫。じゃがいもをオーブンで焼いてあるからお昼はジャケットポテトにしようよ」
「じゃあ支度は任せてくれ。アルバロが料理を覚えたいと言っているから2人でやるぞ」
「そうなの?じゃあお願いね。さつまいもはあとで使うからそのままにしておいて」
「わかった」
ハナと遊んでいたらお腹が空く匂いがしてきた。
「いい匂い…」
ハナが目を細めてうっとりしている。
「出来たぞー」
父さんたちの元へ四つ足で駆けてゆくハナの後ろ姿はポフポフの丸い尻尾とお尻が可愛い。
「ハナちゃんの食器が届いたぞ」
「みせて!」
ハナの食器に盛り付けたジャケットポテトを見てご満悦だ。
「ありがとパパ」
すっかり機嫌が直ったようだ。
「今日のジャケットポテトはツナマヨにしてみた。付け合わせはカリフラワーチーズとベイクドビーンズとインゲンのソテーとカリカリベーコン。スープはコンソメスープの残り」
「イギリスっぽいランチだね、いただきまーす」
「おいしー!」
「うん、美味しいねえ」
ハナとアルバロは今日も大げさなくらい喜んで食べてくれた。
「お昼のあとで今後のチュートリアルの予定を説明するね」
「お!いよいよだな」
「父さんは張り切りすぎて大怪我しないか心配だよ」
「大丈夫だろ、若返ったし!」
「楽観的過ぎるし!その自信はどこから?」
「やっぱり冒険者から始めるのが自然だと思うよ。ハイ・エルフや竜人族の血を引くハイ・ヒューマンがスローライフは不自然だから」
食後、お茶を飲みながら今後の相談を始めたらアルバロが遠慮がちに切り出した。
「やっぱりアレか?冒険者ギルドはあるんだろうな?」
「もちろんあるよ組合だからね。冒険者、商人、鍛治師…職種ごとにギルドは存在するよ。たぶんマリオのイメージ通り。登録するとギルド証が交付されて実績に応じてランクが決められる。依頼はランクに応じて受けられるものが決まってくる」
「そうこなくっちゃな!」
父さんがこんなに落ち着きのない大人だとは知らなかったよ!楽しそうだからいいけどね!
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