第16話パーティ
今は国に戻っている。
そして、冒険者ギルドに来ている。
流石にこのペースで行くとなかなか成長せず、妹達や
なのでLv上げの効率や諸々の事を誰かに聞きたかったのだ。
そして、やはり目立って居たようで恥ずかしく、掲示板に向かった。
掲示板にはパーティ募集やちょっとした情報が載っていた。
「購入する情報もあるんだね」
情報でも商売は出来るのか。
「お、これなんて良さそうだね」
私が見ていたのは1つのパーティ募集だった。
『初心者なら誰でもOK!仲良くやりましょう!分からない事があったら教えます』
何かしらのヒントを得られるかもしれないので応募のボタンを押す。
数秒するとコメントが来て、待ち合わせする事になった。
「格好は⋯⋯変だよね」
それでも装備を変える気は無い。
愛着があるし、黒狐の仮面も目立たないだろう。
今は人間族で行っているのでこの仮面は外せない。
国内のNPCに敵対視されたら困るからね。
「あ、あなた方が募集パーティの方達ですか?」
「そうだよ⋯⋯⋯⋯えと、君が、応募して来た人?」
「そうです」
振り返ったリーダーなのかもしれない人が私の方を見て、数秒固まった後にそう話してきた。
「えっと、君は巫女さん?」
「し、召喚士です」
「え!全然分からなかったよ」
そう言ってきたのは黒服に黒マフラーを着ていて腰に2本の短剣を担いでいる
「私はアサシンね!」
「ちなみに俺はリーダーで、騎士だ。守りは任せてくれ」
「私は聖者で回復担当だよバフを使うからね」
「私は魔法使いで攻撃魔法をメインに使っているよ」
聖者と名乗った女性と魔法使いと名乗った女性。
「こっちの聖者の中身は男だからな」
「ちょ、なんでばらすんだよ」
「あはは、流石にパーティになる人に嘘は付けないからね〜」
「お、お前まで」
ネカマってやつでしょうか?
ま、良いか。
「私はモフリです。その、よろしくお願いします。初心者です」
「ああ、よろしく。改めて俺はこのパーティリーダーで職業騎士、種族人間のリクだ」
「私はアサシン、種族は同じでアミだよ」
「俺は聖者、種族は同じでラミだ」
「私は魔法使いで種族は同じ、ミクだよ」
「1つ質問ですが、皆さんは⋯⋯」
「ああ、リアルで知り合いだ」
「そうですか、その、場違いですかね、私?」
「そんな事ないよ!それよりも速く狩りに行こ!今日中にLvを3程度は上げるぞぉ!」
それからパーティの誘いが来て、賛成のボタンを押す。
これによってこのパーティーに入った。
今来ているのは砂漠のような場所である。
馬車に揺られて1時間(ゲーム内時間)でこの砂漠に来ている。
「砂漠は見晴らしが良くて、モンスターもそこそこ強いからLv上げには効率が良いんだよねぇ」
「そうなんですね」
「でも、奥の方は強いモンスターが居て近づけない。ちゃんと探索してみたいが、まずはLvを上げないとまともに探索も出来ないからね」
「なるほど」
「ちなみにモフリさんはどんな召喚獣と契約したんですか?」
「えと、ハムスター、子猫、子犬です」
「え、動物のみですか!」
「はい」
「そうですか⋯⋯そうですか」
リクさんは口元を隠すように抑えてそうですかと反響する。
「本当に初心者なんだね」
アサシンのミアさんがそのような事を言ってくる。
「基本召喚士の人は将来移動にめっちゃ便利になる鳥系に将来に戦闘に役立つトカゲなんだけどドラゴンかな?あとは好きな召喚獣なんだけど、それでも戦闘向けを選ぶんだよ」
「そうなんですね。可愛いのに」
「動物を召喚獣としている人は良くいるよ。でも、ハムスターと子犬はあまり無いね。子猫は攻撃役だから契約している人は居るよ。あとは最初の契約以外の契約枠は2次職に取っておくの」
「なんでですか?」
「それは一旦契約したら転職する以外に召喚獣はそのまま。Lvを上げて進化させるよりも強い召喚獣と契約した方が効率が良いからだよ」
「そうなんですね」
私もそうしようかな?⋯⋯いや、辞めよう。
それはあくまで一般的で平均的な考えって事だから、私は私なりのやり方で進もう。
と、言うよりもなんか凄く後悔しそうな予感がするんだよね。
さっさと契約しておけば!ってそんな感じがするんだよ。
「お、そろそろお出ましだぞ」
「お、あれはなんですか?狼みたいですけど?可愛いのにかっこいい」
「それはデザートウルフ。砂漠の狼型モンスターだ。素材はあまり高く売れないが、爪や牙っといった骨は武器に加工して貰えたりするよ」
「なるほど」
勉強になるな〜。
あと、パーティでモンスター倒すとトドメを刺した者にアイテムが渡させる。
経験値はその時の戦闘での貢献度で変わる。
「ぐるあ!」
「よし!行くぞ!」
移動中に話して貰った陣形に私は自分のペースで入れば良いようだ。
あくまで初心者を支える役目をしているパーティなようだ。
リクさんが相手のヘイトを得て、ミアさんとミクさんで攻撃、ラミさんがタイミングを見て回復それがこのパーティーの戦い方らしい。
「私は⋯⋯攻撃かな?ハクちゃんは出せないし⋯⋯
「にゃ〜」
ネマちゃんを召喚して攻撃タイミングを見計らう。
「シャー」
「ど、どうしたの?」
ネマちゃんがパーティメンバーに向かって威嚇する。
どうしたんだろうか?
それよりも、攻撃のタイミングはミクさんが魔法を使った瞬間にミアさんと一緒に引っ掻くをして貰おう。
お祓い棒による攻撃は⋯⋯恥をかかないように辞めておこう。
「にゃ〜ん」
「ん?手伝いたく無いって?なんで?パーティメンバーだからやらなくちゃ、私は参加出来ないけど⋯⋯」
「にゃ〜」
「え?あの人達が嫌いで気味悪く近寄りたくないって?⋯⋯そっか、ネマちゃんがそう言うなら私は観察に努めようかな」
観察して戦い方を学ぶ。
私は今、ハクちゃんと召喚獣といった戦い方をしている。
なのでリーダーの指揮の仕方を見て、的確にやれるように見ておこう。
「ミアは後ろに回り込むんだ!ミク、俺からヘイトが外れそうだったら魔法を打ってくれ!その間に挑発の準備をする!ラミは俺の回復を頼む!」
『了解!』
戦いながらあの指揮が出来るのか〜召喚士として見習わないとね。
模範だよ模範。
それから少ししてデザートウルフを討伐した。
無論、私に経験値は入っていない。
戦闘に参加してないからね。
「じゃ、もう少し奥に行こうか」
「強いモンスターが居るんじゃ?」
「そんな速くから強い奴なんて居ないよ。いたらここに近寄らないよ。ささ、行こ」
「分かりました」
私はミアさんに押されるがままに進んだ。
その先がPvPエリアだと知らずに。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます