第4話黒巫女

 

「ヒック、うぅ〜イサちゃァァん。ごめんね。弱い私でごめんね。ヒックうぅわ〜〜ん」

『あ、あの〜話を進めて良いですか?』

「イサちゃあああん!」

『MP10使って5分待ったら復活して再度召喚可能です!』

「え」


 ステータスを開いて、契約の所にある『子犬:イサLv1』の欄が青く光っていて、タップするとMPが10消費されて欄の上に5分と乗ってから4分59秒に変わった。

 これで復活してくれるようだ。


「良かった〜」

『話を進めて良いか?』

「あ、お願いします!」

『では、ゴッホん。おめでとう挑戦者よ!君がこのダンジョンの初めて来て、初めて踏破した人だ。それに称して色々な報酬を用意した。まずはこの称号をやろう』


 ピロンっとステータスのような青色のパネルが現れてこのように書いてある。


 《称号:裸の踏破者を獲得しました》


「いや、不名誉でしょ!」

『ま、まあ、その格好だしね』

「いやいや裸、裸体では無い!断じて無い!これは下着、分かる?し・た・ぎ!なの!たがら裸の踏破者なんて不名誉でバレたら凄く恥ずかしい称号なんていりませんよ!」

『返却不可です』

「そんなあぁぁぁ!」

『では次行きます』

「無視っ!」

『次はデレデレデレ』

「自分で言いますんね。私も付き合うよ。デレデレデレデン!」

『ノリが良い人は好きだぞ!次の報酬はサブ職業で黒巫女をだ!これはノーダメージ、死亡数ゼロ、パズルを5分以内にクリアした者に与えられるレジェンドクラスの職業だ!サブ、なのにメインよりも珍しいであろうレジェンドである!』

「お、おお!なんかよく分からないけど凄そう!」

『普通に凄いである!』


 今度もパネルが現れる。


 《サブレジェンド職業黒巫女を獲得しました。レジェンド職業は転職不可です。辞める事も不可です》

 《NewWorldFrontier内での初のレジェンド職業獲得を確認。称号:初の伝説を獲得しました》

 《この職業は唯一無二の職業です》


「ふむふむ。唯一無二、かっこいい」


 とりあえず、私は召喚士でもり、黒巫女でもあるようだ。

 種族は屍食鬼グーラです。


『さて、次はアイテム、とてもすっばらしいアイテムと装備をあげようではないか!これは宝箱の部屋で1発で当てる事が条件だ。後、見つけるまでに掛かった時間でも報酬のレア度が上がるぞ』

「なるほど!凄い!⋯⋯の?」

『凄いの。ちょーう凄いの』

「⋯⋯いやったー。イサちゃんのおかげだ!ハムちゃんのおかげだ!仲間のおかげだ!」

『お、そうだな。では、宝箱を呼び出す』


 私の目の前に1つの黒色の宝箱が出現する。


「い、一体どこから!」

『いや、そんなノリは良いから⋯⋯』

「あ、はい。ゲームですよね。現実では無いですもんね」


 私は宝箱に手を掛けて、それを開ける⋯⋯前に問う。


「ミミック?」

『うんな訳あるか!』

「ですよねぇ〜」


 中に入っていたのは、何かの護符でも入れそうなケースが2つ、巫女服のような⋯⋯白の部分が黒になった巫女服があり、黒狐の様なお面に、白の所が黒色のお祓い棒があった。あとは草履かな?その前に履く足袋もある。これはセットかな?

 お面?これってコスプレ?いや、黒巫女なので服装も黒巫女風にしてみました。狐のお面付けている巫女を見た事あるので入れました感が半端ない。


『さあ、帰りはそこの魔法陣に乗るといい!』

「うむ、少し見てから行くね。まずは装備しようかな?」


 装備すると、すぐに驚きに変わった。


「お、重そうなのに重くない!てか、初心者用の服よりも軽い!それに凄いフィット感がある!護符入れとかはどこに装備するんだろ?太ももに装備するのかな?」


 分からないので放置!インベントリに入らんし!

 あ、お祓い棒は入った。


 まずは裸の踏破者からだね。


 ───────

 裸の踏破者

 裸でダンジョンをクリアした者に与えられる称号。敏捷性が上がる感覚になる。なお、AGIには影響がない

 ───────

 初の伝説

 NewWorldFrontierにおいて、初めてレジェンドクラスの職業になった者に与えられる唯一無二の称号。ただの自慢用

 ───────


「自慢用って!まあ、確かにこの称号に何かを求める事は出来ないけど⋯⋯自慢用って、せめて自己満で良くない?良くないか。敏捷性が上がった感覚って、感覚だけなの?なんか、本当に不名誉だね!」


 さて、次は職業についてかな?召喚士もついでに見ようかな。


 ───────

 召喚士

 1度、召喚し、契約して、しまうことも召喚する事も可能にする職業。召喚獣との意思疎通も可能。召喚にはMPを消費する

 ───────

 黒巫女

 妖術をマスターした巫女の1種、霊符の作成や妖術に高ている職業。魔法スキルの取得が不可になる。唯一無二のレジェンド職業の1つ

 ───────


「ま、魔法覚えれないの?で、でも使えるんだね!スキル、覚えれないけど!き、きっと、きっと魔法スキルなくても魔法が使えるアイテムがある筈だよね!ね!」


 よし!大丈夫!問題ない!よし、次に装備及びアイテム!


 ───────

 黒巫女服

 職業:黒巫女専用(破壊不可)

 特性:【共同成長】【軽量】

 HP+100、MP+120、VIT+60、MND+60

 説明:共同成長でLvが上がると装備も性能が上がる。軽量によって身軽さを得られる。黒巫女専用の服であり、黒巫女の職業を持っていないと装備不可

 ───────

 黒巫女草履セット

 職業:黒巫女専用(破壊不可)

 特性:【共同成長】【軽量】

 AGI+100

 説明:前者と同じ

 ───────

 黒巫女のお祓い棒

 職業:黒巫女専用(破壊不可)

 特性:【共同成長】【術式構築速度上昇】【術威力上昇】

 STR+60、INT+100

 説明:術式の構築速度が早まり、術の威力が上がり、持ち手の長さを変えれる

 ───────

 黒狐の仮面

 職業:黒巫女専用(破壊不可)

 特性:【隠蔽】【永久呼吸】

 説明:自分の名前、Lv、種族、職業、スキルを隠蔽出来る。仮面を付けているとどんなところでも呼吸がてきて、酸素切れなどが起きない

 ───────

 霊符ケース

 職業:黒巫女専用(破壊不可)

 特性:【簡易霊符無限収納】【簡易霊符展開】【収納不可】【軽量】

 説明:インベントリにしまう事が出来ないが、霊符ならば無限に収納可能で枚数なども確認ができ、どこに装備していてもどこらでも取り出せる。逆も可

 ───────


 おっふ、凄い。

 ステータスの上がりも凄いけどLvが上がれば性能も上がるのか〜と、言ってもLvが1上がる事に性能が上がる訳ではないと思うけどね。

 さらに隠蔽!これで屍食鬼グーラだと分かんなくなるし、永久呼吸とか強すぎでしょ!良いの?こんなに良いの?

 それに無限に霊符?が収納出来るって強すぎやん。

 どこに装備しても良いのに2つ必要な理由は?

 インベントリに入れるよりも良いのかな?

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