学校の階段

つかまる

学校の階段

私は女子陸上部に所属している中学2年だ。今日も日が暮れ部活が終わった。

「あー今日も部活終わった。お腹空いたな~」

私は更衣室で着替えて友達と帰路についた。

いま何時かな~と鞄からスマホを取り出そうとした。「あれ、スマホがない」私は焦って鞄を探したけどみつからない。もしかして更衣室か教室に忘れたのかな?

 「ごめん、先に帰ってて。私、スマホ探しにいくわ。」と友達に言って、1階の更衣室に行った。外は日が落ち、だいぶ暗くなってきた。

 更衣室に入った。誰もいない。電気をつけて探した。「おかしいな。ないな~。もしかして教室の引き出しかなぁ。行ってみよう」

 私は4階の教室に向かった。校内は2階の職員室に先生達がまだ残っていたがほかの階は真っ暗で人影がなく少し不気味だった。ただ階段だけは小さな明かりが灯いていた。私は走って階段を上り教室に向かった。教室の電気を灯け自分の机に向かった。引き出しを開けると

「あった!良かった」安堵の表情を浮かべて電気を消し、教室を後にした。


やはり夜の学校は怖い。でも明るい階段はもうすぐだ。階ごとに踊り場があり全身鏡が付けてある。私は急いで階段を降りて行った。踊り場を曲がって次の階段にいく時少し鏡が不気味だった。4階から踊り場を経て3階に向かおうと

して階段中段にさしかかった時私は違和感を覚えた。




たどり着けない…どれだけ階段を降りても3階に行けないのだ。歩数を重ねても景色が変わらない。「おかしいな。目がおかしくなったのかな」目をこすり再び足を前に出したがまるで上りのエスカレーターに逆流しているような感覚だ。私は少し考えて反対に上がってみることにした。やはり一緒だ…今度は上がれない。私はもうパニックになって助けを呼ぶことにした。

 「誰か助けて~」大声を出して助けを求めた。でも「えっ響かない。声が消される」


声が壁に吸収されるとゆうか向風に声が後ろに飛んで行って先生のいる2階まで響かない感じだ。

私は「そうだスマホがあるか」と取り出し学校に電話しようとした。


「圏外だ」そんなはずない。電源を一回切ったり再起動したりしたがやはり圏外だ。「私、階段に閉じ込められた。」出られない恐怖と焦りで泣き出してしまった。


すると「どうしたの」と守衛のおじさんが懐中電灯を持って4階から降りて来た。

私は泣きじゃくりその場でしゃがんだ。

「ここから動けないんです」 おじさんは「気分でも悪くなったの?」と心配そうに近づいてきた。


「一緒に降りて下さい。掴まらせて」

「分かったよ一緒に降りよう、さぁ」わたしは立ち上がりおじさんの腕に掴まり一歩を踏み出した。「元に戻らない、もう一歩」2段降りた。やった大丈夫だ。そうやっておじさんに掴まって3階に辿り着けた。私は緊張の糸が切れておじさんに泣きついた。

 「大丈夫?一応校門までおくるから」とおじさんは優しく語りかけてきた。私はこくりと頷きまた2階へと踏み出した。

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学校の階段 つかまる @sakasa12080815

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