田中!

 おっはよーございまーす!飯を食って気分がいい俺でーす!

 さてさて、準備をしましょう。ダンジョンアタックの。


「ということでやってきました、ダンジョン協会ー」


 説明しよう!ダンジョン協会とは、ダンジョンと攻略者のなんやかんやを管理してる協会のことである!ありきたりィ!攻略者になるにはここで色々しないといけないのだ!

 とりあえず協会の目の前で突っ立ってても意味ないし、かつ暑いので入りましょう。

 中に入ると、まあまあ人がいる。ボロボロの人とか綺麗な人とか、柄悪の人がいる。苦情なり、歓声なりが聞こえて来る。


「こんちわー」


「はい、いらっしゃいませ。本日はどのような御用で?」


 とりあえず進んで、仕事ができそうな眼鏡つけた男の受付さんのところに行った。わざわざ女子のところへ向かうほど飢えてはいないのだよ!…まぁ空いてただけだけど。


「攻略者登録しにきました」


「ではこちらの紙に、記入をお願いします」


「ふぁい」


 出された紙にはいろんな説明やら、質問やらが書いてあった。まぁ、説明と言っても

"ダンジョン内では命の保証はないよ"だとか、

"ダンジョン内での喧嘩とかには関わらないよ。でも殺し合いならそうとは限らないよ"とか、"スキル等の力で一般市民への攻撃は許されないよ"みたいな当たり前のことだけだからあまり注意して見ることはない。

 質問も、スキルの名前と詳細、住所に電話番号、性別名前くらいだ。なんの問題もない。裸以外何を晒しても恥ずかしくないのだ!


「はい、わかりました。では活動名はどうしますか?」


「活動名とは」


「活動名とは、まあその名の通りですね。攻略者として世に名前が広まるなんてことはよくあることで、そのことに対して気にする人などへの配慮です。本名でも構いませんよ?」


 へー知らんかった。まあ正直どおでもいいカナナ。別に有名人になりにきたわけじゃないし!


「つまりなんでもいいんすね?」


「はい。でも先程言いましたように、攻略者として活動名が世に広まることはよくあるので、そこは考慮してつけた方がいいですよ」


 『あ』とか『神』とか『うんち☆』とかってふざけてつけると、恥ずかしいよってことじゃろ?そんなことしないから安心してくださいな。


「なら、田中たなかで」


「わかりました。ではこれからは田中たなかさん、と呼ばせていただきますね」


「はい。りょーかいです」


 よし!夢の田中!田 中でんちゅうとか言うクソふざけてやがる名前のせいで憧れてたんだよ!ヤッホイヤッホイ!


「この後12:00から始めたての方用に説明会がありますが、どうしますか?」


「どうしましょうか」


「私としては受けることをお勧めしますね。無料でダンジョンのことを学べますし、そこでパーティを作れるなどの利点もあります。ダンジョン仲間は大事ですよ?」


 ほほーぅほうほう。魅力的ですわね!そこら辺の人からしたらですが!ワタクシはむしろらいりませんわぁー!オーホホホホホホホホホホ!


「なるほど、やめときますぅ」


「わかりました。1週間に一度あるので、気が向いたらでいいので参加してください」


「あい」


「それでは、何か質問などはありますか?」


「特に」


「わかりました。では、田中さんのご活躍、楽しみにしています。それではまた」


「さい、また」


 ダンジョン協会から出て、今日これからのことを考える。

 とりあえず攻略者になれたから、昼飯を食いにいこ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る