キミに言えたら

10話 プレゼント

「こちらも 大変オススメです」にっこり

もう聞き飽きた 疲れた 帰りたい

「旭！このネックレス丁度よさそうだぞ」

「………彼氏とペア物見に来れた彼女だな;」

「いやさ？俺もイケメンだけど旭は別格っていうか 着せ替え人形的な？ 女子がやるのも理解出来るわ 楽しい」ははっ

「………そうか……ってなんだ着せ替え人形って 勝手に俺を…」

「お客様 とってもカッコイイのでこのネクタイピン 中々似合う方いらっしゃいませんがインテリな雰囲気が出てオススメですよ！」

「………ネクタイピンは欲しかったので それください…///;」

いかん 思わず真に受けてしまう

「は〜い♡お買い上げありがとうございます♡」

キラッ…

「……………一緒にあれも これはラッピングって出来ますか？」

「はい！承っております！」

「おーい旭！こっちにこんなの売ってるぞ」

「今行くから落ち着け……じゃあ…お願いします」ぺこっ

「…………尊い…」くっ

「分かる……めちゃくちゃ良い……」ぐっ

「お前ん家色々貸してもらって知ったけど 何もかも使い古してるだろ？」

「………まあ確かに……あ、このハンカチ良いな」

「…………っくぅ…旭がかわいい…」ぐっ

「………は？;」じろ…

「またお待ちしております♡ありがとうございました♡」にっこり

片岡のおかげで 色々買えた

スマホケース コンタクトレンズ

ネクタイピン メガネケース 指輪

ハンカチ フライパン 鍋 食器

ドライヤーに 靴に…

…まだまだある………

「……沢山買ったからか 嬉しそうだったな 店員さん達」

「それもあるけどなぁ……にしても髪型似合ってんぞ旭！」ニカッ…

「……おう…///……片岡 これ…;」

スッ…

「こ、これ俺にか？！俺に？！;」

「ああ…要らなければ…無理して使うな…」

初めてだ 友達も 友達に贈り物も

「……ぐっ…ふ…ぅ…ぁさ……ひ…」ボロッ

見た目チャラくて 真面目でバカで 素直で

おせっかいで 意外と涙もろくて 優しくて

大切にしたい 物で縛るって訳じゃないが

「…泣くなよ片岡 すごい見られてる」ははっ

「ありがとう 旭…俺、こんな友達 初めてだ」ひひっ

「中々居ないだろうな」ははっ

「もう俺のピアスホールは旭のモ・ノ♡///」

「おいやめろ！」はははっ