2話 新学期




くっそ…人だかりが半端じゃねえ…






「おい!そこの女子どけよ」





「は?!ウチら邪魔してなくない?!」





クラスが見えない  他でやってほしい



あー イライラする





         3ーB


        旭 蒼葉 




 「…Bか 行こう」




旭 蒼葉 アサヒ アオバ 俺の名前だ





青みがかった重い黒髪に ごく普通の瞳




曲がってる黒縁メガネに ボサボサの髪




制服もヨレ スマホカバーも古い




自分でもなんともいえない現状に




たまにイライラするが 




状況はずっと変わらない






ガラッ…





ザワザワ…





「あいつ誰?」





「あー 俺、2年で一緒だった 旭 蒼葉」






ガタンッ…



「…ふう…」




ゆっくりできそうだ 眺めも、悪くはない




……あ… 昼飯置いてきた…







「え?!日和(ヒヨリ)?!」







「やっば!久しぶりじゃん〜」







「もう元気なったの〜?」







「俺あの女子も知らないんだけど?てかけっこう可愛くね?」





はあ、なんだか更に騒がしくなったな…





寝てた間に 担任でも…







  「もう 大丈夫だよ おはよう」




軽く周囲に微笑んだその少女の顔は




窓からくる光に照らされ




俺の中で 強く輝いて見えた






「早坂日和(ハヤサカ ヒヨリ)たしか盲腸手術で冬休み直前に休んでたな」





早坂 日和………響きがなんだか




       可愛い









「来週 委員会を決めるから 何となく希望決めとけよ〜?」





ガヤガヤ…





「昨日の生配信でさ〜」






「おいお前ら!聞け!」






教師も大変だな




委員会…なあ…




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