架空千記

不死川 千

不死川千×記憶継承×自己紹介

 こんばんは。

 改めて自己紹介しておこうかな。

 あたしの名前は不死川千しなずがわ せん

 身長170cm、成人済み。誕生日は……数えるだけ虚しいから忘れちゃった。

 作家になるため、物語を完成させて、いつか一冊の本にすることを目標にしてVtuberしてるよ。

 作家志望系Vtuberの不死川 千!よろしくね!


 今まで撮ってきた自己紹介動画ならここで「セルフ受肉でーす、BGM作りまーすラジオとかゲーム配信もやってまーす」て活動内容紹介してるんだけどさ。

 今回は純粋にあたし本人のこと自己紹介してみるから……うまく説明できないところは、ニュアンスだけでも拾っていってよ。


 まず、これから使う前世とか転生って言葉達は、V界隈独特のスラングじゃなくて、辞書に載ってるストレートな意味ってことを前置きしておくね。

 それで、あたしは……

 ……あたしは、前世、前前世、前前前世の記憶……全部持ってる。

 何百何千何万何億回。

 いろんなものに生まれ変わって、その生き様死に様、全部記憶して、ここにいる。

 一般的にイメージする不老不死とはまた違う気もするから説明難しいんだよね。致命傷負ったら一発で死ぬし。

 なんだろ。百万回生きた猫とか、ベニクラゲの生態とか?まあ、わかんない人は調べてみてよ。


 この、特異体質?に関してなんだけどさ。

 一番最初の人生で死ぬ直前、呪い的なものを受けたのかな?

 自分でも覚えてないんだよね。

 いちいち思い出すのも面倒な回数生まれ変わってるから、だいぶ前からわざと忘れるようにしてるんだよ。

 大事な思い出もトラウマも、まとめて全部。

 呪われるようなことって何やったんだおまえー!って思うだろうけど……

 ざっくり言うと、あたしは世界を救うために旅してた勇者だった。

 色んなものを壊したし、傷付けた。

 そこまでやったのに、世界は救えなかった。

 そして、たぶん、あたしが負けて死ぬ瞬間に呪いを受けた。

 誰からのなんの呪いって?

 ……わかんないよ、今更。

 とにかく、勇者、向いてなかったんだねー。

 それから色んなものに生まれ変わって、今ここにいる。

 たくさんのものを忘れ去った上でね。


 でも。

 最近さあ。

 一周年記念配信で、割と望まない形で追体験することになってね。

 あー、これは配信プラットフォームでアーカイブ見てもらわないとわかんないかな。一時間程度見てくれたら、説明の手間はぶけて助かる。倍速でもいいよ!

 とにかく、忘れちゃったたくさんの思い出、取り戻したいなって気持ちになったんだ。

 だからさ、教えてよ。

 あたしの配信に来てくれたり動画見てくれたり、こうやって文章を読む気になったり。

 そういう人って多かれ少なかれ、前世であたしと縁があった人の可能性高いんだよね。これは経験談。

 まあ縁って言っても文字通り、袖すり合うも多生の縁レベルかもしれないけどねー。

 落とし物をして、拾っただけの関係かもしれないし。

 でも、それでもいいの。

 何かあたしを見て言葉がよぎったら、教えて欲しい。

 それをキーワードにして、頑張ってあなたとの本当の出会いを思い出してみるから。


 そういう理由で「架空千記」ってシリーズ名付けてアルバムみたいに動画作りはじめたよ。

 思い出した前世の記憶を覚えてる範囲で喋って、録画として残すの。

 ……なんで「架空」なのかって?

 だって確かめようないもん。

 それに架空のものとして聞いてもらった方が、あたしは楽だなって感じたから。

 世界を救えなかったことも、大好きな仲間たちをあたしのせいで死なせてしまったことも……

 そうね。

 いつか、あの、もう手の届かない世界がハッピーエンドを迎えたらって物語を、書いてみたい。

 たとえ絵空事でも。


 一年間黙ってた理由?

 そんなの……

 言っても信じてもらえないって思ってたからさ。

 もしくは気持ち悪いって迫害されるか。

 ははは……V界隈の寛容さに絆されちゃったよね。

 あたしみたいな人間も、それ以外も、あっさり受け入れられて笑ってるんだからさ。

 まあ、要所要所で「言ってることがおかしい」とか「人間じゃない」とか「狂人」って言われてたしね。

 漏れてはいたんだと思うよ。


 誤解されるかもしんないけどね、普段はこんなどんよりしてないんだよ!

 ラジオとか配信アーカイブ見てもらったらわかると思うけども!むしろ重い空気は息が詰まるから苦手なくらい!

 でも……

 あたしにとって、夜は過去や現実と向き合う時間。

 たまにはこんなテンションでも、いいよね。

 みたいな自己紹介。


 安心してよ、こう見えて今けっこう楽しいんだ!

 次も不死川千しなずがわ せんに生まれたいなあって思う程度にはね!

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