春 −春夏秋冬と手紙−

俺氏の友氏は蘇我氏のたかしのお菓子好き

春の手紙

桜の花弁が落ちていく。

僕はその花の中で、一通の手紙を受け取った。


「これは…………」


高鳴る鼓動を抑えながら、その可愛らしい封筒とその渡し主の少女を交互に見る。


「あのっ!!私ずっと……!!!あなたのことがっ!!!」


桜色に頬を染めた少女が胸に手を当てて、思い切ったように叫ぶ。


「読んでもいい……?」


コクリと少女が頷いたのを見て、僕はハート型のシールを剥がした。


「あの……本気なん……です……」


僕がその中身を取り出すのを不安げに見守りながら、少女がそうつぶやく。


「………………………」


僕はその淡い桜色の便箋に綴られた手書きの文字を辿って、体が熱くなるのを感じた。


「僕もっ……」


恋の始まりを告げたその紙は――――




















――――春の匂いがした。

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春 −春夏秋冬と手紙− 俺氏の友氏は蘇我氏のたかしのお菓子好き @Ch-n

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