数多く世に存在するダンジョン探索小説。
差別化も難しいジャンルとなったが、この小説の最大のポイントは「重さ」だ。
迷宮と、それを取り巻く世界観の構築。
「生」を感じさせる登場人物。
展開が読めず、手に汗を握るバトルシーン。
全てがそこに存在しているかのように重みがあり、作中世界に圧倒的なリアリティと、先を読み進めたくなる魅力を与えている。決して短編ではない文量だが、一度読んでみればすぐに読破したくなっている筈だ。
迷宮に引き寄せられるように集った人々が、最後に何を得るのか。
最後まで追わせて頂きたい傑作だ。
皆様も、是非ご一読を。