俺の心臓が語りかける。同級生のあの子を見ると何故か心臓が張り裂けそうになる理由を誰か知っていますか?

クリームメロンパン

第1話 


 俺の名前は鏑木真守。今年高校2年になる。


 容姿は普通でこれと言って特別運動ができる訳では無く友達も多くない。敷いて言うなら勉強が出来るくらいだろう。


そんな普通の俺には苦手なものが3つある。

一つ目はピーマン!こればかりは苦くて食えない。

 何?子供みたいだって!うるさいぞ!外野


さて二つ目は病院だ。正確には病院のベットの上だな。

 何故そんなピンポイントで、なんて野暮な事は聞かないでくれ!理由については後で分かる筈だ。


それでは三つ目だが・・・三つ目についてはものでは無く人だ!そして今、俺の目の前にはその人がいる。

 

 肩まで伸びる黒髪を靡かせるこの女は、俺と同じ学年の桜井美波だ!

桜井はキリッとした顔立ちとスレンダーなスタイルで学校中から人気があり、更に成績優秀、運動神経も抜群とまさに完璧超人だ。

当然の事ながら彼女を狙っている男子は多く、噂では週2で告白されているそうだ。


しかし俺はどうにもこの女が苦手だ!

まずテストの成績で俺は一度としてトップを取った事が無い。何故なら入学以来ずっと桜井がトップを直走っているからだ!その程度ならば単なるライバルなんて言葉で片付けられたの知れないがもっと重要なのは何故か桜井を見ると心臓が張り裂けそうになる程早くなるのだ。


へぇ!それは恋じゃ無いかって?それは無い!何故なら中学の時に一目惚れした女子を見ても心臓は早くならなかったからだ!

俺の見立てではおそらく何らかの発作だと思われる。


そんな訳で俺は桜井美波が苦手であり、なるべく関わりたくランキングぶっちぎりの一位なのだが・・・


 まさか俺が桜井と付き合う事になるとは、夢にも思っても見なかった。

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