ろすと・らいと

一憧けい

第一章 何処から来た女

第1話 ミッシング

 一憧けい

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「ナイ」

「フィックスには気を付けるよ」

「いや、もう敵が来ている」

赤いレンガ造りの家が立ち並ぶ街。

石畳をロードの軍勢が、と言っても1ダースほどだが、二列縦隊で歩いて来る。軍勢が通るには狭いのだろう。毎時4キロ出てるかどうか。

「いいのか」

「一人で片付くよ」

ナイはポケットから手製の手榴弾を取り出した。

投擲しようとしたら止められた。

「爆薬は困る」

「スモークだ」

迷わず投擲すると、軍勢の前2メートルに着弾。盛大に閃光が軍勢に襲い掛かり、煙幕が張られた。

「じゃ」

軍勢が目くらましに戸惑っている間にナイは石畳の道を逃げていった。

400メートルも走った処で振り返る。誰も追って来ない。此のまま街の壁伝いに軍勢の反対に出ようかと考える。

「それは無理なんじゃないかな」

煉瓦造りの家の二階、窓枠に何時の間にか陣取られていた。

正面からも別の軍勢が。1ダースほど。

階級章不明の男、二十歳ぐらいが、二階の窓から飛び降りてくる。

斬撃されるかと身構えたが、男は着地してから剣を抜いた。

「邪魔された分、手加減しないよ」

仕方なくポケットの中の引き金に手を架けた。

38口径でどの程度威力があるか。試射した。

銃は初めてだったのか男は、激しく動揺した。

落した剣を急いで拾って構えなおす。

下段の構え。

「勝ったと思うなよ」

男が不敵に笑った。

試射の次は、実弾か、と思ったと同時に後ろから袈裟懸けに切られ。。。。







切られて死ぬところで目が覚めた。

夢。

六畳一間の和室の自室。

目覚まし時計を見ると午前三時頃だった。

「リアルな夢だった」

宿屋の娘が無事だったか気になる。

眠れそうも無いのコンビニへ行くべく服を着替えた。//202109232314 

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