昭和最後の4年間に走り抜けた日々
JOY POP
第一部 第一章 トンデモないド田舎編
第1話 周りは車の話だけ・・
田舎と言われて皆様どんな印象持たれますか、今でこそネットで日本の何処に居ても世界の情報に繋がれ、色んな情報が手に入る時代に為りましたが、そんな時代が来る前、深く考えず上京した馬鹿な田舎者の話です、昭和の最後を懐かしんで戴けたら幸いです。
始発のバスは7:30、次発は9:20、最終は18:15着。公共機関は其れのみ、後はアップダウンし入組んだ海岸線を、片道15キロ程自転車で通学する高校生活は、遅い誕生日を恨みつつ始まったのです。
なぜ誕生日を恨むかって?、勘のいい方はお気づきでしょう、原付は16歳で取れますよね、免許修得出来れば原付限定ですがバイク通学が認められる。<同地区の学校は他校も同じ>
4月生まれの同級生は直ぐに習得し、許可の下りる迄の最初の僅か数週間だけ、仕事に向かう家族、親戚に車で送ってもらっての学校生活のスタートでした。
夏が過ぎスクーターが一般化した頃なので、駐輪場にはスクーターばかりが置かれ、ミッション付は数える程、季節は変わり雪が舞う此の頃まで待って、念願の免許修得。
<実際は
初めて手にした中古と言うかお下がりの<ヤマハGR50>。
その年卒業する従兄が車へシフトし、乗り手が居ないからとタダ同然で手に入れた。
此の<GR50>でバイク生活がスタート。
スタートしたのは良かったのですが是がまた遅い、加速で友人のスクーター<リード>に置いて行かれる始末<通学が楽になったのだけまし!>と思いつつ日々が過ぎ無事2年へ進級。
クラス内では卒業後にどの車に乗るかで一色でした、幼少から車が大好きだったのこの私も、その輪の中に入って居りました。
<何でバイクの話に為って無いのかって?>突っ込み入れたく為ってますよね。
もう直ぐ始まりますのでもう少しお付き合いください。
遅い<GR50>遅い事に疑問抱かず過ごす内、楽に通学する道具位にしか思って居ませんで、
<早く免許取って車に乗りたい>と思いで一杯だった私に友人が声を掛けてきました。
スクーター<タクト>を今度入学する妹に譲り、中古でミッション付を買ったと言う話。
<今更ミッション付をなぜ買うのかな?・・・>と私が思っているのを見透かした様に、
「納車されたら見せてやるから楽しみにしてろ」と自慢げに言い残し、帰って行ったのです。
数日が経ちその日が来たのでした、元々バイクに興味が無かったのも在って、面倒に思いつつ駐輪場に足を運んだのが運の付き、嫌、私が変わった瞬間だったのかもしれません。
黒いスリムな車体、水冷の黒いエンジンとキャストホイール、濃淡の二色のブルーのライン。
見慣れたシルバーの空冷のエンジンと少しラメがかった紫色の車体、其れしか見ていなかった私には衝撃的でした、もうお気づきでしょう<RZ50>バイクに興味が無かったので、車のカタログしか見る事も無く過ごしていた私には本当に頭を撃ち抜かれた様な衝撃を受けたのです。
第一印象は<本当に速そう、此も同じ原付バイクなの?>今思えばその時の私は、周りから見ていたら多分アホ面晒して居たんでしょうね!。
さて此処からどう洗脳されていくのか、此のアホがどうして上京することになるのか、そして如何なって行くのかを、書いて行ければと思います。
誰かの目に留まれば幸いです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます