最終章 異世界??編

キャラクター紹介

スクイ・ケンセイ


■過去

 両親から虐待、学校ではいじめを受けながらも正しく生きることに固執した。

 結果それなりの結果を得たものの父親に殺されかけ、その死に安心したことをきっかけに死を信奉、両親とその関係者を殺害し海外に逃亡する。


 海外では傭兵をしながら裏社会の悪人を殺害。同時に自分と同じような救われない子どもを助けようとするが、そのどれもが望む形にはならず、より一層彼に死を信仰させる結果となる。


 とある戦争に参加する傭兵団に入り、敵戦力が一個小隊以上の脅威として個人を認識する程に活躍するも、その姿は味方からも見ていられないものであり、彼の信仰を叶える形で最後は仲間に撃ち殺される。


■人物

 召喚時18歳。

 物腰柔らかく温厚。常に笑顔であり周囲への面倒見もいい。

 人間関係もスムーズにこなし相手の望む話し方を行うなど人心掌握にも長ける。人間関係を重く見ており、軽率に他者を軽んじる発言はしない。


 死を信仰していると公言し、死を軽んじる、もしくは悪しき様に語ると激昂。死をもってその素晴らしさを教えようと考える。

 その思想は複雑な入り混じりの結果であり、元は彼自身生きることが辛く、死を迎えようとすると同時にそれを救いだと感じたことが信仰のきっかけ。それがその後世界の不平等を自身の目で見ることで確信へと変わっていく。

 また、その後自分が救えなかった、生きて幸せになれなかった子ども達が、せめて死が救いであったと言えるよう、死を否定させないという想いもある。


 悪人こそ、悪事を働いてまで生きようとする哀れみより死を与えるべきとするが、実際死が完全なのであれば善悪は関係ないはずであり、彼の中で幸せに生きてほしい気持ちがあるのではないかと指摘されている。

 心優しい子どもが無惨に死亡する中、悪人が幸せに生きる現実もまた彼の思想を育てている。


 結局のところ狂気を撒き散らしながらも、弱者を守り、悪人を許さない側面を持つ。


 両親からの遺伝もあり顔立ちは極めて整っている。

 しかし同時に彼が得意とする戦闘と信仰という生き方からは、決別したはずの両親の影響が見られる。


 名前の由来は救いでもあるが、「現世げんせいから濁り(゛)を掬う」という、彼の想いと末路を示唆している。



■能力


 ・武術

 生前道場に通い詰め文字通り血反吐を吐きながら学んだもの。

 海外へ飛んでからも修練と研究を続けており、彼の中で実戦向けに体系化されている。

 ベースが格闘技でなく武術ということもあり、力より小技や技術を重視するきらいはあるが、どちらも満遍なく使うことができる。

 武器術も一通り使え、杖術と縄術が得意であったがナイフがあればあまり使わない。


 ・ナイフ

 生前父親を殺したナイフ。実際は常に同じ物を使い続けることなどできず、刃も柄も破損のたびに変わっているものの、本人はそれに気づいていない。

 彼が振るうナイフは音もなく、速度は視認を許さない。


 異世界に召喚されたことにより、斬り続けたことで何でも斬れる「絶対切断」、また壊れても直り続けたことから「絶対不壊」の魔道具と化している。


 何でも斬れるという性質はスクイの高い腕前であればさほど意味をなさないが、本来傷つけることもできない強敵を倒しうる能力であり、魔王からは弱者の武器であると指摘されている。


 ・不死

 死の神の与える最強の魔法。

 ただ与えられるだけでは使うことができず、死を経験し続けることで条件を満たす。


 極めて難しい条件ではあるが、スクイは生前条件を達成。異世界では不死の魔法を使うこととなる。

 スクイ自身自殺願望は常にありながら、自分は死んで楽になってはいけない、救われてはいけないと思っているためこの能力についてはさほど嫌悪感がない。


 死を重ねることで再生速度等が上昇する。


 ・殺す魔法

 死の魔法の1つ。黒い靄を発生させ、それに触れたものはなんであれ死に近づく。

 濃度が高ければ高いほどその速度は上がり、一定を超えるとスクイに近づくこともできなくなる。


 ミストル司祭の魔法と近いものの、彼女の魔法は触れた物を崩壊させるものであり、また対象の崩壊と同時に靄も消える。代わりに濃度を高める必要がない。


 同じ種類の魔法でも違いが出ることについては、詳細については多かれ少なかれ当人の性質を表している。スクイは「早く死んでしまいたい」ミストル司祭は「代償を以て死を与えたい」


 またフェルテは「自分の手で死を与えたい」という想いが現れている。


 ・魔王

 魔王を討伐することによって得られてしまう魔法。5つあるSランク魔法の1つ。

 神々の負の感情の集まりであり、想うことで起こす魔法と原理は同じ。


 負の感情の産物である魔物を産み出す魔法であるが、それ以上に神々の負の感情に飲まれることとなる。

 魔法そのものであった魔王は対話ができるように見えるだけのスクイ以上の狂気と評されるほど。

 しかしその狂気も1つの答えに辿り着こうとしており、魔王も完成に近づき何かしらの自我に近い何かが生まれ始めていたものと思われる。


 聖剣であれば神々の負の感情を浄化し討伐することが可能であり、魔物を産み出す能力のみ得ることもできる可能性がある。


■容姿

 黒髪黒目。上記の通り美形であり、国単位でトップを狙える程。

 身長は180cm前後。手足が異様に長く、細身ではあるが鍛えられている。




ホロ・ローカ


■過去

 極めて閉鎖的かつ貧乏な村の出身。大家族の末っ子であり、女性ながら炭鉱にて重労働をこなしていた。

 当時の生活環境は極めて悪く、兄弟も一部仕事による事故や病気で死亡しており、食事や寝床もまともではなかった。


 魔物の襲来にて村が半壊、逃げたところを奴隷商に捕まる。

 元々清潔感のない生活から逃亡の中で汚れ切っており、檻に入れられたものの触れることも嫌がられ死を待つのみとなっていた。


 あと1日放置されれば死亡というところでスクイに外に連れられる。


■人物

 10歳前後。上述の過去により正確な年齢は不明。

 過去の生活では両親というより仕事の上司というべき存在や劣悪な生活環境、檻の中の生活から気が弱く自己主張も苦手な部分があったが、スクイと過ごす中で人間らしい感情を取り戻す。


 しかしその中でスクイへの強い想いを募らせており、スクイが自分を押し殺していると感じていると感じていることからも、時として彼以上に真っ直ぐに激昂、感情を爆発させる一面を見せる。

 敵対した者は彼女こそスクイに並ぶ狂気であると評価しており、愛の神はいかに彼女がスクイを見ているかを気に入った点の1つとして挙げている。


■能力


 ・魔法

 岩の魔法を最も得意とする。炭鉱での経験から適性を得ており、高い硬度を持ちながら形を自在に変えることで戦略の幅を広げている。

 その他火と水の魔法を使えるが、岩魔法ほどの量、精度はなく、補助的な扱いにとどめている。


 彼女の使う魔法を織り交ぜる混合魔法や、圧縮、魔法操作を一部のみ残すといった行為はどれも一部の人間のたどり着ける魔法の最上位であり、魔法を使うという技術では世界でも類を見ない程。


 イメージした物を生み出すという関係上、ホロのイメージしやすいものほど強力に生み出しやすく、初めて本気で魔法を使った時は「自身を取り囲むように浮遊する岩の弾丸」「自分すら閉じ込める強固な密室」「自分ごと焼き尽くそうと襲いくるマグマ」といったように、「閉じ込められる」イメージが彼女の中に刻まれている。


 ・加護

 魔法を超える最強への切符。愛の加護は何かを犠牲にすることで魔力を増やすというものであり、ホロの場合は武器。彼女の戦いたくないという臆病さと、本当に大切なもののためであれば戦闘は辞さないという苛烈さという矛盾した想いが形となっている。


 魔法と違い使って伸ばすことはできず、想いの強さが能力に強く関係する関係上そこらのナイフ一本でもホロが使えば一流の魔法使いを凌駕する魔力量となる。


 あらかじめ武器を複数用意して戦闘を行うスタイルをとっており、上限のなさから場合によっては神聖魔法使いである魔法使いの魔力量すら上回る。


 ・無理心中

 愛の神の与える最上位の魔法。5つあるSランク魔法の1つ。

 能力不明。


■容姿

 赤髪赤目。容姿は可愛らしく整っているが、奴隷生活と怯えるような素振りや人見知り、スクイが隣にいることもありあまり目立たない。

 身長140cm半ば。体型は病的に痩せぎすであったが、現在は細身という程度。スクイの甘やかしにより普通体型を超えそうになるのを抑えている。


サルバ・ハミルダッド


■過去

 貧しい孤児院の生まれ。劣悪な環境ながら明るく、優しさを真っ直ぐに信じられる少年だった。初恋の相手は当時の孤児院で面倒を見てくれたシスター。

 聖剣の儀によって勇者に選ばれ、孤児院の貧しさの原因に勇者税があったことからシスター含め生まれ育った孤児院の全員から後ろ指を刺され、追い出される形で旅に出る。


 国家からの支援もなく迫害を受けながらも勇者として人助けを続ける中スクイと出会い、初めて人に救われ自分のために汚れることを辞さない姿に感銘を受ける。


 その後ベインテの人体実験を伴う研究施設に潜入、実験隊を助け出そうとするも全員殺害される。

 死にかける中それを救いと思いかけるも、スクイに救われたことを思い出し戦うことを決意、聖剣の力を引き出し神聖魔法使い、魔法使いのマーコを救う。


 その後スクイとの戦いの後修行中のゲーレ。

 逃走中のカサドルと仲間となり、ベインテに反旗を翻す。


 途中仲間となったシオネの助けもあり宰相、国王を打ち倒す。

 またこの時、国王を殺害している。


 その後ベインテの国王として国を運営、忙殺されながらも勇者のあり方として現状が正しいものか計りかねている。


■人物

 温和で誰に対しても優しく、人助けを好む好青年。

 しかし恵まれない過去や非難された影響もあり気弱であり、自分に自信はなく、そんな様子を見せまいと笑顔を作る。

 スクイと同じく常に笑顔でいようとする節がある。

 反面自分の行いが正しかったのか常に考えており、正しくあろうとする中で正しさを追い求めている。


■能力


 ・勇者の魔法

 神々が魔王を倒すため人類に授けた魔法。5つあるSランク魔法の1つ。

 成長限界を取り払うものであり、鍛えれば鍛えるほど力が増し、魔法を使えば魔力も上がる。

 また弱くならないというストッパーがかかることもあり極めて強力な魔法ではあるが、成長速度自体は常軌を逸したものでなく、歴代の勇者も常識の域を超える者は現れなかった。


 ・聖剣の魔法

 神々が魔王を倒すため人類に授けた魔法。5つあるSランク魔法の1つ。

 聖剣に認められるほど力を引き出すことができ、端的に聖剣の力が強くなる。勇者が善行を積む必要があるとされているのは、これが元となっている。

 素の状態でも「絶対切断」を有しているが、力を引き出すには善行だけでなく勇者自身がそれを望む必要があり、戦う覚悟ないままに行使できない。


■容姿

 金髪碧眼。気弱な性格が出ているが端正な顔立ちではある。

 身長160cm半ば。勇者パーティではカサドルの次に低い。



【あとがき】


最終章更新前のおさらい。

簡単なキャラ説明と、作中で出せなかった設定。

キャラクター、項目の要望があれば追記します。


最終章4月24日(月)より更新。

5月3日(水)完結。

明日は簡単な世界観説明をあげます。

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