【19】 魔導式バスルーム

 食後、風呂にした。

 風呂は木製であしらわれたシンプルなものだった。しかも、最新で帝国製の魔導式タイプ。なので、お湯が直ぐにくのだ。


「お~、イイ湯だぁ」


 半身浴でも素晴らしい湯加減だった。

 これもルナが調整してくれたわけだが、上手だなぁホント。さて、さっそく全身かってみよう。


「おふぅ……」


「カイト様。お湯加減いかがですか」

「うん、気持ちよくて最高だよ、ルナ」

「い、いえ……そんな……」


 戸越しではあったけど、謙遜けんそんするルナは照れているようで可愛かった。へえ。案外、照れ屋さんのかもな。


「じゃ、俺はしばらく」

「あの……」


 いきなり戸が開いた。


「え……ええええええッ!? ルナ!?」


 なんとなんと、ルナが戸を開けて風呂へ入って来た。俺いるよ、俺がー!! てか、なんでー!!


 ルナは、バスタオルで身体からだを隠していた。準備万端だったのか。


「ご、ごめんなさい。突然……でも、カイト様のお背中をお流ししたくて……」


 恥ずかしさのあまり、俺は背を向けた。


「い、いやぁ……! そこまでしなくても?!」

「させて下さい、お願いです」

「く、食い下がるのね、ルナ。うぅ……」


 まともにルナを見れない。ていうか、見れるかってーの。……でも、見ないのも失礼か? ちょ、ちょっとくらいなら……。


 キョロっと、少しだけ視線を動かすと――



 うわぁっ…………。



 透き通るような白い肌とか、想像もつかなかった豊満な胸とか……。これは凶器すぎる! ていうか、最終兵器!? もしくは、神器に等しい!


 ルナってこんなに――



 ブシャアアアアアアアアアア!!(鼻血)

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