【13】 ワンマンアーミー
「「…………ま、参った」」
あの大男が圧倒され、両手を
ウソだろ……。
「まさか……帝国の騎士がこんな所にいるとか……」
帝国の騎士か。
「あんたら二人を拘束し、帝国に引き渡す」
「「ひぃ~! そんなぁ、それだけはご勘弁をぉぉぉ……」」
二人そろって泣きべそをかいていた。
帝国といえば『レッドムーン』を指す。
この街よりも東にあるという大きな国だ。
俺もかつては、あのクソギルドと共にそこを拠点にしていた。
「外に知り合いがいるから、そいつの所へ行きなさい。いいわね」
「くぅ……こんなのアリかよぉ……」
「命を取られないだけマシだよ、アニキ……」
二人はトボトボと家を出ていった。
凄いな。
圧倒されていると、騎士が俺を見た。
「あんた誰よ」
「お、俺はカイト。そこのルナに拾われて……それで店を」
「ああ、ルナが言っていた……」
「なんだ、知っているんじゃないか!」
「ごめんごめん。じゃあ、よろしく、カイト。あたしはソレイユよ。ご覧の通り、帝国の騎士でね。でも『ワンマンアーミー』だから、自由行動を許されているの」
ワンマンアーミー。
それは、上級の騎士にしか許されない特権だ。
すげえ……そんな騎士は滅多にいないぞ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます