第49話 仲間

 あの日


 時間が僕には止まったまま。


 夏の芝生の匂い


 体育館の静寂


 冷たい空気が張り詰めた全校集会


 笑いあった仲間とクラス


 癖のある教師


 優しい先生たち


 君が書いたノートに雪の日


 燦々と降り続く雪を見てあなたを


 思い、未来を夢想した日々よ


 あれから長い長い時がたち、


 記憶の奥底に思い出がしまわれても


 僕はまた記憶の収納金庫に決して忘れない暗証番号を打ち込んで


 またあの日に戻るのだ。


 いつか見た夢想が、今は現実に見える。


 夢の先に行こう。


 


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