年頃女子高生の護衛は厄災級
@takenori11
出会いと日常の始まり。
まさかの仕事と、まさかの出会い。
「え?俺に仕事が!?」
驚きのあまり、個室トイレの中で叫んでしまった。
『ああ。だが、喜ぶのにはまだ早いぞ。今回の仕事内容は少し異例でな。というのも、護衛を受ける張本人が、依頼主とまったく関係がないんだ』
「...どうゆうことですか?」
護衛というのは、普通依頼主本人、もしくは、依頼主の関係者を担当するものだから、仕事内容の異例さに、眉間にシワが寄った。
『今回の依頼主は「国」だ。昨日組織に連絡が来たんだが、そんときの話をまとめると、まず、お前が今回護衛をする人は三人だ。そして、その三人は全員国家重要人物で、組織「極夜」に命を狙われている。』
組織「極夜」といえば、殺し屋のトップ中のトップが集まっている、日本最大の殺し屋組織だ。
『さらに、そいつら三人には、自分たちが命を狙われていることを悟られずに、護衛をしてほしいとのことだ。だから、お前には今回、名目上執事として働いてもらう』
「......え?今なんて言いました?」
『お前は今回、名目上執事として働きながら、「極夜」から三人の命を守るんだ』
執事として働きながら...
「え、いや、いやいやいや。そんなの無理に決まってるじゃないですか!どんだけ難易度が高いんですか!依頼主は「国」って、言いましたよね!?それってめちゃくちゃ重要任務じゃないですか!失敗したらどうするんですか!」
『そんな叫ぶな。大丈夫だ、こちらもお前に配慮して、お前以外にもうひとり任務に当てといたから』
ぜんっぜんわかってねえ!普通十人以上は用意するだろうが!
なんだかだんだん呆れてきて「はぁ〜」と、ため息をついていると、授業開始を知らせる学校の鐘が鳴った。
『嫌なら受けなくてもいいぜ?俺はお前が仕事を欲しがってると思って、無理言って頼んでもらったんだしな!』
...くそ!足元見やがって!
前回散々にやらかしたため、最近は全然仕事が入ってこず、経済的にまずい状況なのだ。
授業に遅れているため、走って廊下を抜け、教室に入ると、三人の少女がクラスの前に出て、自己紹介をしていた。
.....転校生か?
気付かれないように、そぉっと席に座り、小声で電話相手(師匠)に話しかける。
「(その三人の名前を教えて下さい)」
『おっ。仕事を受けてくれるんだな。三人の名前はー』
師匠が名前を言うと同時に、前に出ていた転校生らしき三人が、自己紹介を始めた。
「前野紗季です。桐蔭学園から来ました。わからないことだらけですが、みなさんと仲良くなりたいと思っています。よろしくおねがいします」
前野紗季と名乗った女性は、きれいな黒色の髪をポニーテールで結び、どこか幼さのある、可愛らしい顔をしている。
「前野ひらりです。同じく桐蔭学園から来ました。よろしくおねがいします」
ひらりと名乗った女性は、透き通るような灰色の髪を、結ばず腰辺りまで下げていた。こちらはどこかお姉さんのような、少し大人びた顔をしている。
「前野かなえですっ!同じく桐蔭学園から来ましたぁ!得意なことはバスケです!よろしくおねがいしまーす!」
かなえ、と名乗った女性は、少年のような笑顔を浮かべており、髪はショートカットで、スポーツをやってそうだが、肌は白く、とてもきれいだ。
...かわいい....
『おーい。聞いてんのかー。今言った三人が、お前が今回担当する人たちだ。あ、そおいえば、三つ子らしいぜ。』
前の三人の自己紹介に注意を取られ、師匠の話を聞いてなかったんだが..
「ちょっと待って下さい。三人の名前、もう一回言ってもらえます?」
まさか、そんなわけが...
『あ?しっかり聞いとけやカス。ころすぞ。前の三姉妹で、それぞれ、紗季、ひらり、かなえ、だ。聞いたか?仕事の詳細はあとで連絡するから。じゃ』
プツ。と、電話の切れる音とともに、俺の脳みそも焼ききれた。
この人達は、確か...
読んでいただき、ありがとうございます!
初執筆ですので、お見苦しいのはお許しください(笑)
ここを直したほうがいい、など、改善点があれば、教えていただきたいです!
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