第2話 オフ会
リリィとのオフ会当日。
瑛太は待ち合わせ時間の30分も前に駅に来てしまった。
「はぁ緊張して寝れなかった…リリィさんどんな人だろう…」
待ち合わせの11時になった。
後ろから肩を軽く叩かれ女性から名前を呼ばれた。
「すみません、エイトさんですか?」
「は、はい!」
後ろを振り向くとそこにいたのは黒ワンピース姿の妹の凛だった。瑛太と凛は驚きで戸惑いで言葉が出なかった。
「な、なんでお兄ちゃんがここにいるの!
もしかしてエイトってお兄ちゃんだったの!?」
「凛こそ何でここにいるんだよ!もしかしてリリィって凛だったのか!?」
数分経ち、瑛太と凛は最初は戸惑ったが少し落ち着きを取り戻した。
「まさか、エイトさんがお兄ちゃんだったなんて…」
「俺もまさか、リリィさんが凛だとは思わなかった…」
凛はゲームとか興味ないと思っていたから凄く驚いた。瑛太は凛に質問をして見ることにした。
「凛は、どうしてLOをやってるんだ?」
「そ、それは…」
凛は少し黙り混んだが照れながら理由を言い始めた。
「お兄ちゃんって前まで私と沢山遊んでくれたでしょ?でも、お兄ちゃんがゲームにハマってから私との時間を全然作ってくれなくてそれが寂しくて…それで私もゲームをやればお兄ちゃんが前みたいに遊んでくれるんじゃないかと思ったの…」
瑛太は凛の頭を軽く撫でた。
「そうだったのか…凛ごめんな」
「うんうん、大丈夫 …なんか変な空気になっちゃったし今日はオフ会やめておこ」
凛は少し悲しそうな顔で黙り込んだ。
瑛太は携帯で時間を確認し凛に話かけることにした。
「凛、せっかくだしこのままオフ会しないか?
オフ会じゃなくてもせっかくの休みだし久々に一緒に遊ぼ」
凛の表情が可愛く頬っぺを赤くして返答した。
「お兄ちゃんいいの?嬉しいありがとう!
今日は沢山遊ぼうね」
凛は満面の笑みで喜んで瑛太は少しドキッとしてしまった。
こんな可愛い顔で言われたら誰でもドキッとするだろう。
なんやかんやで瑛太と凛は久々の兄妹の時間を楽しんだ。
ゲームセンターで遊んだり映画館で映画を見て終わったらカフェで休憩をした。
カフェではコーヒーを飲みながら凛とはたわいもない会話をして時間を過した。
凛がカフェのオススメメニューを見て瑛太に話しかけた。
「お兄ちゃん、これ一緒に食べない?」
凛が指を差したメニューを見るとそれは
【カップル限定パフェ】だった。
瑛太は凄く驚いていて凛に話しかけた。
「凛、それカップル限定パフェって書いてあるけど俺たちはカップルじゃなくて兄妹だけどいいのか?」
「いいんじゃないかな?周りから見たら私とお兄ちゃん兄妹じゃなくてカップルに見えているんだし」
店員さんを呼び瑛太と凛は【カップル限定パフェ】を注文した。
だが店員さんから衝撃の一言が放った。
「こちらのカップル限定メニューを注文するにはカップルと証明していただきます。」
瑛太と凛は「え?」って言った後に店員さんに
何をするのか聞いてみた。
店員さんが言ってきた一言に瑛太と凛は更に驚いた。
「こちらのメニューを注文するためには彼女さんが彼氏さんの頬っぺにキスをするとなっております。」
凛は顔を真っ赤にして瑛太の顔を2度見した。
「ど、どうする?」
瑛太は頬っぺぐらいならいいだろうと思い凛に注文しようと言った。
「お兄ちゃん、立って!それとこっち来て」
「え?あぁ」
「しゃがんで…」
昔は一緒に風呂に入ったり寝たりはしていたが17歳と15歳ともなると流石に兄妹とはいえ
恥ずかしいのは当然だと思う。
凛は瑛太に軽く頬っぺにキスをした。
店員さんから限定メニューの注文OKと言われ静かに席に戻り椅子に座った。
凛と瑛太は顔を真っ赤にしてパフェが来るのを待った。
5分ぐらい経ち注文したパフェが届いた。
パフェにはハートの形をしたクッキーやブラウニーやアイスが沢山あり、いかにもカップル限定って感じが出ていた。
2人で分けながら食べていると凛が瑛太の口にアイスを持ってきた。
「お兄ちゃん、はいあーん」
「え?凛どうしたんだ」
「折角のカップル限定パフェなんだからカップルぽいことしないと店員さんや周りに怪しまれちゃうよ〜」
仕方ないと思い瑛太は凛が口に運んできたアイスを食べた。
そうしたら凛が自分にもと言わんばかりな顔をしてきた。
「凛、あーん」
「お兄ちゃんありがとう」
瑛太と凛はパフェを食べ終えカフェを出て
2人で話しながら家に帰った。
「お兄ちゃん今日は楽しかったね。ありがとう!」
「俺も凛と久々に遊べたて良かった」
「お兄ちゃんLOでは妹としてじゃなくて
今まで通りリリィとして接してね!」
「凛もLOでは兄としてじゃなくエイトとして接さないとダメだぞ」
「うん、わかった!」
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