第8話 崩壊の予兆

そうして、宇宙船内部

宙に浮くサッカーボール、野球ボールの大きさの水の塊

水の塊の中で踊る様に それらを守るように黒いボール達が廻っているが 

黒いボール一つの異常が発生していた。


「圧縮しながらも 亜空間で原型をとどめておく 黒いボールの装置ですが

水球を守っている、この3つの黒の球体の一つ、調子はまずいですねえ」


黒いボールはどうにか動いててるものの

時々、動きを止め、震えるように左右に揺れてビイーと小さな奇妙な音をさせて

小さな電気も走っている。


その影響で少しずつ、水球から、水が零れていた 

「安定していたはずなのですが・・」科学士官


「移動途中で磁気嵐が発生していた宇宙域を通過しましたから

それに人魚が飛び出す異常も・・」


「万が一ですが 崩壊の可能性 この宇宙船で圧縮効果が途切れて

元の大きさに戻る可能性があります」

科学士官は平静な口調でありのままの事実を告げる。


「なんだと!本当か?」アーチャ船長は驚き、声を上げた。


「はい船長」


宇宙船内部のある処、誰かが その様子を隠しカメラの映像で監視するように

覗き見ていた。

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