03

 まだ、まどろみの中にいる。

 起きているか、眠っているか、分からないぐらいの空間。感覚が、四散しているような。そんな気分。

 自分はここにいるけど、ここには、いない。

 こうすればあなたに逢えるのか。分からない。何もかもが。わからない。ただ、融けていくような感じ、この感覚だけを残して。また、消えていく。まどろみの中に。夢と幻想の、朝方の霧の中に。

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