死について思うこと

死と生者

死について思う。

私は双極性障害を長い間患い、その躁鬱の波によって現れる希死念慮と長期間戦ってきた。

余りにも死にたいと思い続ける脳みそを鎮めるために色々してたものだから、ちょっと人と死についての考えがずれているらしい。自分の中では当たり前なのだが。

まぁ常識などと言う物は往々にして、そういうものなのだろう。

で、死、なのだが。

生物の本能として死を避けるのは分かる。それは仕方が無いことだ。

私が通り魔に襲われたり、私を憎む人間に刺されそうになれば、それはそれは醜く命乞いをするに違いない。

生き延びたい本能は強烈だ。それを克服する人は少ない。

では、人間として考えた時に果たして死は避けなければならないのだろうか。

良く、死んでしまえばお終いなのよ、という励まし？があるが。お終いだから良いのではなかろうか。

死んでしまえば苦痛から逃避できる。死んでしまえば無なのだから悩むことも後に残る者の事を思い煩う事も無い。突然の事故で死んだとしてもそれがどうしたのだろう？後悔するのだろうか？死者が？

死は無なのに。

後に残った生者が何を思おうと、メディアで晒されようと死は絶対で、死者は穢されることは無い。死者は無のままだ。彼岸に渡ることも無い。

死は無でありフラットだ。だから幸福も無い。それが一つ残念な気もするが、それもまた生者の傲慢なのだろう。