彼は誰時

たらいゆあ

第1話 僕

落ちつかない気分のときは僕は歩いて海に行く。辺りを暗くなっているが海の向こうは夕日で赤く染まっていてまだ明るい。

ベンチがあって海に沈む夕日を見ながら考えるのが好きだ。この日は先客がいた。暗いから麦わら帽子のシルエットだけで顔はよく見えない。残念だが今日はこのベンチはあきらめよう。その時、麦わら帽子が風で飛ばされ地面に落ちた。僕は麦わら帽子をひろってあなたに差し出した。あなたは「ありがとう。」と言った。

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彼は誰時 たらいゆあ @cavacava

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