Sample:10『歪む』


~用語解説~


【暴人(ぼうと)】

 人間の体内に潜伏する細胞(M細胞)の爆発的な増殖により、理性を失い凶暴化した人々。その現象はしばしば「暴人化」と称される。


【M細胞】

 暴人化の原因になる、人間の身体中に微量に点在している細胞。別名「潜伏性狂気細胞」。一度分裂を起こすと爆発的に増殖する性質があり、体内の細胞をも喰らい尽くしやがて死に至らしめる。分裂の原因は未だ解明されていない。


*【生ける屍】*

 リビングデッド連続殺人事件の犯人であり、事件の鍵を握っているとされている謎多き存在。暴人の特徴を有しているにもかかわらず、犯行現場に"LIVING DEAD"の血文字を残すなど、理性を持ち行動することが可能。生ける屍の一人であった河内奏太は、「何者かに注射器で刺された」と証言している。暴人課は生ける屍を生み出し、連続殺人事件を裏で引いている何者かの存在を示唆している。



『BLACK OUT~蛭間特殊対策班~』


Sample:10

『歪む』




 耳を強く塞がれたような圧迫感を不快に思いつつ、視線はオフィスのドアを捉えていた。古びたドアノブに手をかけて回すと、それはわずかに軋む音を立てて静かに開く。オフィス中央のデスクに集う男女が一斉にこちらに顔を向けるものの、視界は所々白いモヤがかかっており、その全容は捉えられない。目を眇めて数回瞬きをした。


 瞬く間に変わった場面に目が慣れないうちに、脳を揺さぶるような叫び声にはっとする。高層ビルが立ち並ぶ街に敷き詰められるように歩いていた人々が、一斉に悲鳴を上げたのだ。アスファルトの路面にはくっきりと鮮明な赤が塗られ、陽炎とともにゆらゆらと揺れている。大量の出血をして倒れた二人の遺体は、薄く目を開けたままピクリとも動かない。心臓の鼓動がやけに速くなる。手を伸ばそうとすると、それは灰になって消えてしまった。


「班長!」


 どこからともなく聞こえてきたのは、強く訴えるような誰かの声だった。いや、今のは、自分が言ったのか?わからない。呼吸がどんどん浅くなり、喉で息をしているようだ。浅い呼吸を何度も繰り返しながらあたりを見渡した。


「なぁにやってんだちびすけ。帰んぞ」


 ふと、背後から聞き馴染みのある声がして、右肩に何者かの手の重みを感じた。タバコ臭くて、嫌いな匂いだ。振り返ると、タバコの香りはたちまち錆びた鉄と腐ったような悪臭に変わった。右肩に置かれた手はドロドロと溶け、粘性のある黒い液体が肩からゆっくりと滴り落ちた。

 呼吸ができない。

 声が出せない。

 撃て。

 一度瞬く。

 指が折れそうなほど重い引き金を引いた。

 人々の叫び声が何層にも重なり思わず耳を塞げば、視界が大きく揺れて空がひっくり返る。


 琥珀色の瞳は、大きく開かれていた。



「蛭間さん」


 瞼を持ち上げて開目した。静かに光る金色の瞳はオフィスの天井を一直線に見つめた後、視界の横にいるミフネに気がつきゆっくりと視線を移す。中腰でこちらを覗き込むミフネの他に、ノトも蛭間の顔を覗き込んでいた。仮面の奥の穴から覗く赤い双眸が、パチパチと数回瞬きをする。


「ああ」


 オフィスのソファに仰向けに横たわっていた蛭間は、乾いた声で短く返答した。


「すみません、お休みのところを」

「……構わないよ。どうしたんだい」


 半身を起こした蛭間は、自身の体に見覚えのないブランケットがかけてあることに気がついた。ミフネは一呼吸置いてから、両手を体の前で組んで少し緊張気味に口を開いた。


「特殊鑑識班の押野君から先ほど連絡がありました。『今すぐ来て欲しい』と」

「例の件について、何か分かったのかな」

「ええ、そのようでした。ただ……」

「うん?」


 視線を落としながらミフネは答えた。


「あまり良い知らせでは、なさそうです」


 不安げに青い瞳を向けたミフネに、蛭間は少し間を置いて答えた。


「どちらにせよ、早く行かなければね。君も来るかい?」

「すみません。あいにく私は、これからノトさんの会議の同伴がありまして」

「それはそれは、ご苦労様」


 ミフネが言っているのは、きっと特任警部定例会議のことだろう。すぐに察した蛭間は軽く相槌をうち、ソファから腰を浮かせて立ち上がった。同時に、ふわふわと触り心地の良い例のブランケットを手に取る。


「ありがとう。これは君が?」


 ミフネは静かに微笑むと、足元に視線を移した。


「いえ、ノトさんです」


 ノトは少し得意げに胸を張っていた。



「蛭間さんっ」

「なんだか君はいつも慌てているね」

「言ってる場合ですかっ。とにかく来てください」


 特殊鑑識班の研究棟に続くエレベーターが開くと同時に、研究員・<ruby>

押野匠 <rt>おしの たくむ</rt>

</ruby>が待ってましたとばかりに現れた。いつも目立っている寝癖はさらにひどく、彼の目の下にはくっきりと隈ができている。押野は蛭間の腕を多少強引に引っ張りながら、研究室へと向かった。


 『研究室 - C』というプレートが掲げられた部屋の前まで移動し、中に入る。室内には十名にも満たないほどの研究員がパソコンと睨み合っていたり、薬品の調合や資料作成を行なっていた。皆押野と同じように、髪は乱れ疲弊した表情だった。

 「こっちです」と通されたローテーブルに蛭間は腰をかけて座ると、押野はそのまま早足で近くのデスクまで移動する。一冊のファイルとノートパソコンを取り出し、蛭間の向かいの席に座ると、ノートパソコンを開いて操作を始めた。


「河内奏太の件について、蛭間さんに見てほしい映像がありまして」

「映像?」


 タッチパッドを操作しながら押野は、ノートパソコンのディスプレイを蛭間の方に向けた。開かれた動画ファイルの中央には再生ボタンのアイコンが表示されており、押野がエンターキーを押すことで動画の再生が開始された。


「河内奏太から採取した肉片を顕微鏡で捉えた観察映像です。この薄い紫色をしているのがM細胞ですね」


 球状の体の四隅に生えた短い突起と、内部で接合している大小一つずつの球体、そしてそれらに糸を通すように繋がり、コイルのように一部が複雑に絡まっている紐状の細胞。顕微鏡内には、無数のM細胞が捉えられている。


「これは……」 


 五秒ほど経ち、観察映像の様子に蛭間は目を細めた。M細胞がボコボコと急激に分裂、増殖したその直後に、それらが泡のように弾けてみるみるうちに消失していったのだ。その後もM細胞は不規則に増殖しては消え、また勢いよく増殖しては弾けて消える、という現象を繰り返していた。


「妙だな」

「ええ、ええそうでしょ。とてつもなく妙でしょ」


 三十秒ほど続いた動画は、全てM細胞の増減現象を記録したものだった。再生が終わったタイミングで、押野はテーブル越しに前のめりになる。


「M細胞は増えることはあっても、減るなんてことはありえない……というか、そんなことは極めて異質なことなんです」

「一度M細胞が分裂を始めて増殖すれば、増殖の際の刺激が近接したM細胞に影響して連鎖反応を起こし、爆発的な増殖を招く……確かそんなようなことだったかな」

「はい。頻繁に、M細胞は火薬、M細胞の増殖は着火と例えられます。一度火がついて一箇所でも爆発が起きれば、どんどん誘爆する。それと同じように、人間のM細胞は身体中に存在してるので、一回でも体のどこかのM細胞が増殖すれば、全身を蝕み暴人化して、死ぬまで増殖は終わらないはずなんです」


 蛭間は腕組みをしながら口を開いた。


「彼の体内で異常が見られたことは確かなようだね……河内奏太が、首を注射器のようなもので刺されたと証言していたのを覚えているかい?我々はその際に何らかの薬物の投与がされた可能性を睨んでいるんだが……それについて、何か分かったことはあるかな」


 押野は栗色の癖毛をわしゃわしゃと掻き乱し、難しい顔をした。


「僕、薬物はけっこう詳しいですけど。正直M細胞をこんなにめちゃくちゃに操作する薬物なんて聞いたことありませんよ。ましてや暴人化前の状態に戻すくらいM細胞のはたらきを抑える薬物だなんて。暴人くんの死体から薬物の反応は見られなかったんですけど、なにせ運び出した時には死体がすでに腐ってぼろぼろに崩れてしまっていたので、正確さには欠けます」

「特に分かったことは無し、か」

「ああ、待ってください。でも……」


 押野はそう言うと、ファイルから一枚の紙を取り出した。白黒に印刷された紙に、何やら細かく書き込まれている。紙を蛭間の方に向けて差し出した。


「これこれ。見てください。蛭間さんが採取した河内のサンプルを使ってもう一度DNA鑑定にかけた結果なんですけど……」


 見たことのない専門用語や英語がびっしりと書き連ねられた資料に、蛭間は首を傾けた。押野は白衣の胸ポケットに刺してあったボールペンを一本取り出し、出ていないペン先で資料の中の一項目を丸く囲んだ。


「河内の体内から、全く別人のDNA型が検出されたんです」


 押野の予想外の言葉に、蛭間は金色の瞳を僅かに見開いた。


「河内の体内に注入されたのが、そのDNAだと?」


 一呼吸おいてそう尋ねた蛭間に、押野は悩ましそうに唸る。人差し指でこめかみをぐりぐりと押している。


「確信は持てないですけど。それに脊椎動物であるヒトは移植免疫を持っているからして他人のDNAを移植したところで拒絶反応を起こすだけですし、あっでもまあ一応、ヒトキメラってのはあるんですけどね。でも今回はそれは考えられないし五千歩譲って仮に移植が可能であった場合でもM細胞のはたらきをあそこまで変容させるDNAなんて存在するのかという疑問があるし、ああ、ていうかそもそもDNAにそんな影響力があるかどうかは……」

「ありがとう、もう大丈夫だよ」


 片手の掌を押野に向けて黙らせた蛭間はそのまま手を顎に添えると、顔を上げた。


「つまり、『河内奏太の体内での異変は検出された謎のDNAが影響している可能性が考えられるが、前例がない未知な部分が多いため詳しくはわからない』。そういうことでいいかな」

「え。あっハイ。そうですね、すみません」

「相変わらずだね。……差し当たって、我々は何をすればいいかな?」


 少し反省したように俯く押野に、蛭間は微笑みながら、組んでいた足を解いて膝の上で手を組んだ。押野は上目遣いで蛭間の様子を伺うと、視線を空中に泳がせて考えながら口を開いた。


「リビングデッド殺人事件の犯人……"生ける屍くん"でしたっけ?彼らが、みんな河内奏太と同じ境遇だったとしたらの話ですけどね。彼らのサンプルを提供して欲しいです。もし彼らから河内と同じ謎のDNA型が検出されたら、彼らのM細胞を脅かしてるのがそのDNAの仕業だっていう確信が高まるかもなんで。……うーんでも、そんなことあり得るのかなあ。神話じゃあるまいし……」

「神話?」

「生物学界隈では有名な話です。ある日村に一人の男が現れるんですけど、彼の血を飲んだ暴人がたちまち人の姿に戻ったっていう。もちろん神話なので、作り話でしょうけど」


 蛭間は目を細めて笑った。


「そんな血が本当にあればいいけどね」

「まあ、そうですけど。でもこの話、続きがあるんです。初めのうちは村の人々は男を歓迎し、神様と崇めて大切に扱っていたんですけど、みんなが男の血を欲しがるあまりに、村の人々は争いながら、我先にと乱暴に男から血を奪うようになるんです。それである日、ついに村人たちはその男を殺してしまうんです。殺された男の正体は下界に降り立った神様で、欲をかいて自身の血を奪った人間と、私欲のために他人を傷つけてまで血を手に入れようとした人間に天罰を下し、その命を奪っていったんです。結果、村人の大半が死んで村は滅び、おしまい。作り話とはいえ、救いようのない結末ですよ。……だから本当にそんな血を持つ人間が存在していたとしても、根本を断たない限り世の中は良くならないと思うんです」


 研究室の棚に飾られたアクアリウムに視線を泳がせながらそう語る押野は、いつになく真剣な様子だった。蛭間はふと視線を伏せ、腕を組む。


「ふっ。なんだ、君はもっとひねくれてると思ってた」

「あ〜っそれ、絶対褒めてないですよね。でも僕は真剣ですよ。M細胞の分裂及び増殖を根本的に止めることこそが、人類の最たる課題です。河内の体に入れられたものがどんなものかは現状謎ですけど、この事件、ヤバそうなんで絶対に食い止めないと。これ以上被害者を出したくないですし」

「私もそのつもりだよ」


 蛭間は立ち上がり、肩に浅くかかったジャケットを深くかけなおした。


「人を殺し続け生きるのを選ぶか、人を殺さず苦しみながら死ぬか」

「え……」


 アクアリウムを泳ぐ淡水魚に視線を向けた蛭間の横顔を、押野は見つめる。


「君ならどっちがいい?」

「何です急に……今日の蛭間さん怖いんですけど。あ、いつものことか」

「それ、褒めてくれてるのかい?」


 同室の研究員によると、押野は研究室から出る蛭間の姿が見えなくなるまで頭を上げなかったという。



* * *


「クリーム増量、クリーム増量……あ、あった」


 暴人課一階、飲食スペースに立ち並ぶ自動販売機にて、<ruby>真実也 基<rt>まみや はじめ</rt></ruby>は蛭間に頼まれている缶コーヒーの銘柄のボタンを押した。ガコン、と乱雑な音をたてながら排出された缶コーヒーを取り出そうと、姿勢を低くして屈む。


「あっ!!」


 缶コーヒーに手をかけたタイミングで、背後から突如発せられた何者かの声に真実也は振り返った。

 低い姿勢のまま振り返ったものの、その人物とちょうど目線が合った。大きく開かれたターコイズブルーの瞳が、真実也と自販機とを交互に行き来する。


「あ……」


 真実也はその人物に見覚えがあった。ショートボブの黒髪に、140半ばほどの小柄な体。腰に差された大きな(小柄ゆえに、大きく見えるのだろう)刀を見た真実也は確信した。真実也の背後に立っていたのは、赤金班の新米警官、<ruby>剣馬 畔<rt>けんま ほとり</rt></ruby>だ。彼女が見ている視線の先を追うように真実也も自販機の方を振り返ると、先ほど真実也が購入した缶コーヒーの下に「売切」という赤い電光表示がされていた。これが最後の一缶で、後ろで並んでいた彼女も同じものを買いたかったのだが買いそびれてしまったのだろうと察した真実也は、振り返って剣馬に同情の目を向けた。しかし、それがいけなかったようだった。


「不躾で申し訳ないのですが!そのコーヒーを譲っていただけませんかっ!」

「ええっ?」


 剣馬は大きな丸い瞳を強く瞑り、手を差し出しながら勢いをつけて頭を下げた。


「班長に頼まれているんです!お願いします、買い取らせてください」


 剣馬は頭を下げたことで、黒髪がサラサラと重力に従って垂れた。「蛭間班長に頼まれたこのコーヒーを他人に渡すか否か」選択肢を迫られた真実也は、判断を下す前に反射的に答えていた。


「い、嫌だ」


 勢いよく顔を上げた剣馬は、太い眉を下げて真実也を見上げる。


「お願いします!これでないとダメなんです!」

「これは班長に頼まれたものだ。うちの班長はこれしか飲まない」

「私は先輩に頼まれているんです!期待されてるんです!先輩はこれが好きなんです、お願いします、二倍、いや三倍の値で買い取ります」

「値段の問題じゃないんだ。悪いけど別のものにしてくれ、それじゃあ」

「お願いお願い、お願いします!」

「イタタ、痛い」


 踵を返し立ち去ろうとした真実也を引き止めようと、剣馬は真実也の腕を掴む。その力の強さに真実也は驚いて足を止めた。これほど華奢な体から、どうやってそんな力を出しているんだ。しかし真実也も譲らずに足を進めようとする。


「だめだって言ってるじゃないか。第一、逆の立場だったら君も絶対僕に渡さないだろう」

「初めはあんなに同情の目で見てきたのに……同情するなら、何とやらです!」

「それとこれは話が違う」

「これでもいいよ」


 見知らぬ人物の声と、ピ。という自販機の選択ボタンの音で、その存在に気がついた。いつの間にか自販機の前に人が立っている。気配もなく、どうやって?真実也が混乱していると、先ほどまで真実也の腕を掴んでいた剣馬がその手を離した。


「ねむ先輩!」


 <ruby>茅<rt>かや</rt></ruby>色の髪をしたスーツ姿の女性班員は、ぼんやりとした様子で取り出し口から「バナナ牛乳」と書かれた紙パックを取り出す。剣馬が先輩と呼んだことと、腰に刺してある刀から、赤金班の班員だと気づくことができた。剣馬はつかつかと班員に近づき、必死に訴えかける。


「いいんですか?このクリーム増量のコーヒーが一番甘いんですよ?二番目に甘いバナナ牛乳で、いいんですか?」

「いいよ」


 ねむ、と呼ばれた班員は開いているのか閉じているのかわからない瞳で剣馬、そして真実也を数秒見つめると、あくびを一つして踵を返した。


「おつかれちゃーん」


 今にも寝そうな声の女性班員は、静かにその場をあとにした。取り残された真実也と剣馬はその背中を見送った後、互いに目を見合わせた。



《リビングデッド連続殺人事件は、全国を含め今回で十五件目の被害になります。警察は対策チームを立ち上げ捜査をしているものの、未だ犯人の足取りは掴めていません。警視庁は昨日、規模をさらに拡大し、大規模捜査に移行することを表明しました》


「生ける屍の確保とサンプリング。私たちの新しい任務です」


 ガラス窓の外で降りしきる雨は、街並みを鈍く濁らせている。

 河内奏太の体内から検出された謎のDNAの存在に、特殊対策班所属の警察は皆驚愕した。「リビングデッド連続殺人事件は、ただの猟奇殺人事件ではない」そう誰もが確信していた。


「リビングデッド連続殺人事件の被害は全国的ですが、中でもここ東京が最も多いのです。そこで、都内における生ける屍の捜査グループは我々蛭間特殊対策班、赤金班、黒川班、安田班、百目鬼班、印南班の六班が担当することになりました」


 デスクに座り、視線を向ける班員たちに蛭間は目を細めて微笑む。


「理性を持った暴人……生ける屍を、これ以上野放しにしてはいけません。必ず我々の手で食い止め、生ける屍の正体と真犯人を突き止めましょう」


 たとえどんな正義だろうとも、彼らの行いは許されませんからね。


 そう言って、一見穏やかに微笑んでみせた蛭間の瞳の奥に光が差していないのを、真実也は気づきつつもきっと気のせいだと感じていた。




BLACK OUT~蛭間特殊対策班~


Sample:10 『<ruby>

歪 <rt>ひず</rt>

</ruby>む』


END. 

 



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BLACKOUT~蛭間特殊対策班~ おすみ @sumi_DDA

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