徘徊転々

@tanakatarooo

第1話 Starting

「なんだこのバケモンは……」



2025年、高校の入学式にて

「これから俺の高校生活が始まるのか。

闘病生活に耐えてきてよかった……ここで絶対に青春してやる!」

5組か…


やばいやばい遅れたあー


どかっ


「痛ったーー」


「あ、ごめんなさい」

「いえいえこちらこそ」


ん?まぁいっか


「私は花咲霊子

同じクラスだったらよろしくね」

「俺は青空大翔よろしく」


「それではホームルームを始めます」


あっ、あの子おんなじクラスだ


ホームルーム後……


「おんなじクラスだったね。

改めてよろしくね。」

「こちらこそ」


友達になれるかな……


その日の夕方


あっやべ学校に吸引機忘れてきた

家にも予備あるけど…

まだ明るいからいけるか


「ちょっと出かけてきます!」


走れたらすぐ着くのになぁ


30分後


「やっと着いた

クラスの鍵空いてるかな」


「お、あいてるじゃん!」


がらがらがら


「あ、花咲さん!」

「あ、青空くん!」

「何してるの?」

「ちょっと眠くて気づいたらこの時間だった

あはは」

なるほど…

「あのさ…

俺いろいろあって友達がいないんだ

友達になってくれない?」

「え、いいよ!」

「ありがとう……ぐすっ」

「なんで泣いてるの?大丈夫?」

「いや、なんでもないよ」


「花咲さっ…どうしたの?顔色悪いよ?」

「青空くん…うしろっ…」


「ヒイッ」


「ガイコツ…」


さっきまで何もなかったのに…


「逃げよう青空くん!」

「あ、うん」


はぁはぁ


「ごめん、走ったことないんだ」

「いや、ここまできたら準備できるから大丈夫だよ」



花咲さんが手を握り合わせている……


「あれっここは?…」

あたりには一面の花畑が広がっていた


「成仏してください……」


ガイコツが花びらで覆われていく


「綺麗…」


「ぐわぁぁぁぁぁぁ

お前らが埋葬してくれなかったんだ

お前らも道連れにしてやる…」


「消えた…」


はぁっはぁっ


「花咲さん…大丈夫?」

「ありがとう…でもまだ終わってない…」


花…


「彼はなりたくてこんな姿になったわけじゃない…

そんな彼らを成仏させるのが私の仕事

私以外で彼の姿を見ることができる人初めて見た…

私についてきて!」

「えっ」

「ちょっちょっとー」


















  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

徘徊転々 @tanakatarooo

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る