第97話 討伐トライアル
本日、異世界40日目!
朝から一度王城に行ってマリアさんの様子を見に行った。
昨日の別れ方が気になったんで、みんなでお見舞いに行こうということになった。
お邪魔かもしれないけど。
一応、部屋には通してくれるみたい。
マリアさんは、今日は起きることが出来ないんでベッドに横たわっている。
僕たちが来るということで、一緒にニコラス王子も来ていた。
「マリア!今日も来ました。
昨日はごめんなさい。
そんなつもりはなかったんだけど、ちょっとマリアの気持ちを考えてなくて、本当にごめんなさい。」
「エマ!そうじゃないの。
エマのせいじゃない。私の……。」
「マリア!ありがとう。
昨日ね、ラキ山頂に行って来たの。
死神に会って来た。」
「え?死神に会ったって?
詳しく教えてくれるかい?」
これには、ニコラス王子が食いついた。
なので、昨日の情報を説明しにくいけど、ざっくり説明した。
「まさか、辿り着けるなんて。
ステータスやスキルの情報までありがたい。
ただ、知ってみるといよいよ対処法が難しい……。」
「はい、なので今日はできることをやって来ます。」
「ユメ殿、ありがとう。
よろしくお願いします!」
「ユメさん!ありがとうございます。
でも、無理はしないでください。」
うわ、ほんまにええ子や。泣けてくる。
もう一度、ラキ山頂に行ってきます。
とにかく、通用するのか、少なくともなんらかの突破口が欲しい。欲しいよー。
洞窟の入り口から密集してる。隠密状態で骨を避けまくり、死神のところに到着。
とりあえず、覇気が効くか試してみる。
覇気!
やっぱり。死神には全く効きません。
代わりに周りにいた骨が一斉に気絶して倒れた。
今は死神しか動いてない。
ただし、死神はなんか異変に気づいちゃった。
なんかの呪文を唱えた。
え?みんなの隠密が解除されてるよ!
「みんな!どうしたんや?」
。。。。。
あかん!返事ない。
また、なんか呪文を唱えた!
あ!みんながきつそうな顔になった!
ちょっとあかん!
うわ!死神がみんなに攻撃しようとしてる!
大鎌や。一時撤退や!
みんなを一気に抱き抱えて、一目散に出口を目指す!
死神が追ってくるし、前方は骨が密集してるし……。
覇気を使いまくって前方の骨を排除しつつ、ひたすら、逃亡!
だいぶ死神との差がついた。
「ユメ!やられた!マヒしとる。
密着したおかげで少しマシになったけど、あかん。HPもどんどん減っとる!」
「わかりました。とにかく、ここを出ます!」
とにかく、忍者走りで出口を目指す!
でも、スピードではこっちに分がある。
覇気まくり!逃げまくり!
「はあ、やっと出口や!」
ここで、みんなを鑑定すると、全員が状態異常になってる。
カグヤ様だけ喋れてるけど、体は動かんみたい。
状態『麻痺』『呪い(HP)』
2つも状態異常になってる。
HPが減ってるの止めないと!
「ユメ!キスしてくれ!」
「今?」
「早よせい!」
ムッチュー!スポン!
「はー!助かった!早よみんなにもキスせい!
うちは巨大化するさかいに、すぐ出発するでぇ!」
みんなに濃厚なキスをしていくと、状態異常が一瞬で消えていった。そんな効果あったん?
とにかく、みんな隠密状態に戻って、カグヤ様号で骨のいないところまで飛んだ。
「お頭〜♡怖かった〜!」
「お頭〜☆ありがとう!」
ハガネとコガネは冷静やけど、モニカとエマはだいぶショックだったみたい。
僕だけが呪文にかからない。
状態異常完全無効のおかげや。
ということは、僕だけは戦えるってことか!
呪文が状態異常なら、逆にまだ希望はある!
スピードでは勝ってたし!
ちょっと着陸して、密着エナジーチャージ!
みんなのHPを回復中!
「みんな!ちょっと希望出たわ。
僕だけは死神のスキルを無効化できる。
ということは、完全に戦闘勝負に持っていける!相性いいわ!ラッキー的な!」
「お頭〜♡すご〜い」
「せやな!逆にせやな!ナイス!」
「あ!そういえば、カグヤ様!
濃厚なキスをしたら、状態異常が消えるんですね!
知ってたんですか?」
「いや、知らん!」
ズコ!
「ちゃうねん。
密着してたらなんかマシになって来たんで、キスしたらもっとマシになるかな思うてな。
ほんなら、消えてもうたんでラッキー的な!」
「なるほど!ファインプレーです!」
「せやろ!もっとキスしてもええでぇ!」
すぐ調子に乗るー!
みんなから要求されて、超濃厚急速エナジーチャージ中です。
あくまで、回復のためですよ!
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