第七話 山寺宏一氏 ~声優の業~
アニメ、実写ともに現役で活躍されている俳優である。
私の最奥の記憶では『魔神英雄伝 ワタル』のクラマのイメージがどうしても強い。(知らない? レッツ検索)
特に林原めぐみ氏のヒミコとの絡みも覚えている。
だから、いくら「カーボーイビバップ」とか「エヴァンゲリオン」とか言われても困惑する。
無論、ナレーションもこなれている。
シリアスなものからお笑いまでカバーしている。
それもそのはず。
大学生時代は落語研究部にいたからアドリブもうまい。
昨今、議題に上がる『声優の顔だしドラマ出演』のきっかけを作った人物でもある。
なにせ、それまで声優は「俳優の裏街道」などと蔑まされていたし、エヴァンゲリオンは一部のコアな若者だけのものだった。
それが三谷幸喜氏のドラマで山寺氏が登場して大きな話題になった。
もっとも、ベテラン俳優(=声優)の中には大河ドラマの常連もいた。
でも、正直、斬られ役などが多い。
三谷氏のドラマで山寺氏はレギュラーとして登場したし、台詞や設定もあった。
以降、少しずつではあるが声優の顔出し出演は多くなる。
まして、最近ではYouTubeで普通に顔を出して配信をする声優も多くいる。
私は複雑な思いで見ている。
反対派ではない。
諸手を挙げて賛成しているわけでもない。
声優も芸能人の一人であり何をしようとも自由だと思う。
同時に芸能人になったからには
実際、山寺氏の離婚はワイドショーなどに取り上げられ面白半分ネタにされた。
無論、声優だって人間である。
トイレに行くし、おならだってするし、邪な心だって持っている。
だから、不倫とか(許されないけど)するのは、ある意味で人間の証左になっている。
でも、声優は子供に夢を与える職業でもある。
世界の広さと定義を教えてくれる存在でもある。
子供のころ。
私はテレビっ子だったし、アニメが好きだった。
その中で広川太一郎氏(後で書きます)を知る。
――一瞬でも物事を自分で考えれば、それは自分だけの文化になる
その言葉に周りから虐められていた私は、大仰な言葉を使えば、救われた。
私だけの文化の集大成が実は、後に時代劇などを読んで考える時に大いに役立ったし、このエッセーや小説などでは芯になった。
そのきっかけを作ってくれたのはアニメであった。
『声優よ、聖人君主であれ』
とは言わない。
そりゃ、個々の人生だもの。
離婚やトラブルもあるだろう。
でも、言いたいことがある。
人気声優というのは、それなりに実績がある。
経験値がある。
人々に夢を与えてきた。
だから、TwitterやYouTubeで何万という視聴者を獲得できる。
だから、ドラマなどの実写で活躍できる。
その下には夢破れた者たちがいる。
彼ら、夢破れた者たちの思いも考えてほしい。
ワクワクしてテレビを見る子供たちの気持ちもちょっとは考えてほしい。
余計なお世話だと思うけど。
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