幼馴染は後輩になりました。それがまたエッチなもので困っておりますがどうすれば良いんでしょうね

アキノリ@pokkey11.1

第1章 付き合い始め.....え?

ちょ。ま!ハァ!?

第1話 エッチになった幼馴染と彼女になった女子

ニート。

簡単に言えば外国でもその通り言えば通じる、引き篭もり、というヤツだが。

いきなりお前は何を言ってるのだ、と思う奴も居るかもしれない。

そうだな。

何が言いたいのか。


実は俺、多賀島春樹(たがしまはるき)にはまるで付属品の様に美少女の引き篭もりがいるのだ。

普通の高校生は美少女のニートなんぞ絶対に持たないと思うが。

この幼馴染は2年前から引き篭もっている幼馴染だ。


ポテチの食い過ぎで今は太っているが痩せたらそれなりに可愛いので取り敢えず今も昔もそう言っている。

何というか.....2年前までは本当に一緒だったのに。

ポテチに恋をしてしまった事が許せん。


あまりに外に出ない為に家族曰く今は名前の通り真白?になっているらしい。

名前は真白幸菜(ましろゆきな)という少女なのだが。

その容姿は顔立ちが人形の様な小顔に目鼻立ちも素晴らしいぐらいに整っていたりして相当に可愛かった。

クラスメイトの間でも噂される程に、だ。


まあ実際それは中学までの噂。

現在は高校に全く通っておらず丸2年間、引き篭もっている。

高校に入学したが対人関係の都合で引き篭もってしまったのだ。

俺とほぼほぼ話をしないで、だ。


それでポテチとまるで恋人になってしまった、と表現しているのだが。

やれやれ。

そのせいで少々太ってしまうとはな。


それなのにポテチをやってしまう俺もな、と考えながら俺は学校から帰宅した。

何というか幸菜が喜ぶ顔が見たいが為にやってしまう。

こんな事したらいけないのにな。

告白に失敗したせいもある.....うん。

昔の事を引っ張っている原因もあるな。


まあそれらもあって心配で何時も真白宅に通っていた。

そして幸菜に話し掛けるがあまり返事は無い。

そんな日常を続けて俺ももう高2になってしまった。

俺は幸菜は卒業まで高校には来ない。

そう諦め掛けていたのだが.....とんでも無い事態が発生した。


「ふふふ.....」


「.....どうなっているんだ.....幸菜.....何時の間に.....何故お前が高校に!」


「仮にも1年来てなくて後輩だから幸菜って呼んでよ。.....春樹先輩」


俺は真っ赤に染まる。

いきなり全ての歯車が狂い始めた。

それは何故か。


幸菜が突然と高校に来たのである。

それから俺の元にやって来たのだが.....教室中が大騒ぎである。

割と本当に。

まるで宴の様に煩い。

全く俺がこの幸菜の話をしてないせいで、だ。


「ふっざけんな!!!!!」


「あんな美少女の知り合いが!!!!?殺すぞハゲェ!あのハゲにはめちゃ可愛い恋人が居るのに!」


「ぶっ殺してやるぜ!!!!!」


恋人の山中は唖然としている。

怖い、と言いながら構わず俺に抱きつく幸菜。

いや正直言ってなんでこうなっているの。


思いつつ.....俺は青ざめながら幸菜を.....見る。

メラニン色素が少しだけ落ちた長髪で.....可愛い顔の少女を。

頭の右側にリボンを着けて、の少女を。

青ざめながら、だ。



遡る事3日前。

事の発端.....と言えるのか分からないが俺は.....女子に告白された。

同級生の.....山中三保(やまなかみほ)、という少女に。


何故告白されたかといえば俺の事が格好良く見えるという。

そして.....ずっと憧れだったという。

それで告白された。


因みに山中の容姿だが黒髪のロングに後ろをリボンで結んでいる。

それから顔立ちは幼いながらも整っており。

目鼻立ちも整っている、清楚系美少女である。


割とガチでドッキリかと思った俺は赤くなる。

それも今現在、俺が好きな人に告白されたので、だ。

顔立ちも並面の成績もそこそこの俺が告白?

有り得なさすぎるのだが。


「運動神経0なんですが.....その。山中.....本当に良いのか?」


「.....良いんです。好きになったらそれで」


「.....有り得ない。俺が?.....俺が.....」


「.....君が好きなんです」


「.....じゃ、じゃあ付き合おうか」


勿論です。はい、と笑顔を浮かべる山中。

俺は真っ赤に赤面して。

山中も赤面して俺を見ていた。

これが.....歯車が狂い始める要因になるとはこの時俺も思って無かったけど。



そして俺はそんな山中に告白された事を幼馴染に報告しようと真白家を訪れた。

取り敢えずは控えめに報告しよう。

2年ぐらい引き篭もっている.....会話も滅多に無い幸菜に、だ。

それから何時もの様に幸菜の母親に促されて階段を上がって行ってから。

俺は静かなる廊下の部屋のドアをノックする。


「幸菜。良い加減外に出ないか。.....俺も顔が見たい」


しかし返事は相変わらずだが無い。

1年前だが幸菜はポテチで若干に.....太っていたのもある。

それだけじゃなく俺がウザくて会う気も無いのだろうけど。


思いながら俺は盛大に溜息を吐いてから何時もの様にコンビニで買ったポテチを置いてそのまま去ろうとした。

その時だ。


「待って」


「.....?.....え?」


小さくそう声が.....した。

有り得ない事である。

何故ならここ最近は家族以外、声を発さない様な。

そんな少女だったのに、だ。

俺は目を丸くして慌てる。


「どうした.....幸菜!?」


「.....私痩せたから。.....だからポテチ要らない」


「.....お.....おう」


飴玉の様な声。

透き通っては無いがアニメの声の様な。

そんな2年ぶりに聞いた声。

俺は驚きながらそのままポテチを持ってから。

そのままもう一度ノックした。


「.....え。ってかポテチ要らないのか?本当に?毎日食っていたよな?」


「.....痩せた。だから要らない」


「.....お、おう。じゃあこれは俺が.....」


「待って。折角買って来たものを。.....要らないけど置いていって」


どっちやねん。

俺は眉を顰めながら見ていたが。

まあ良いか、と思いそのままポテチの入ったビニール袋を置く。

それから去ろうとしたのだが。

のだが.....更に声がした。


「待って」


「.....?.....今度は何だ」


「.....やっぱり良い。はいさようなら」


「???」


それ以降。

声がしなくなった。

ノックしても返事をくれなかったのだ。


それでまあ翌日俺は普通に山中と付き合い始めてから登校を始めて.....の。

幸せな感じの3時限目辺りの中休みの話だ。

いきなり教室のドアが開き。

そして.....幸菜の様な新品の制服を纏ったかなり目立つ女子がドアの側に立っていた.....え?


「このクラスに.....多賀島春樹という人は居る?」


友人の横島達(よこしまたつ)と俺は顔を見合わせる。

俺が見ていたのは小太りな幸菜。

しかしこんな可愛い姿だったか?、と思っていたのだが。

え?ちょ。え!?ちょっと待て!?幸菜か!?

有り得ない!!!!?


「居た。春樹」


「.....何だお前!?.....う、嘘だろ!?い、いきなり高校に.....え!?」


何やってんのいきなり!?

ど。どうなっている!?

俺は目を丸くする。

だって丸1年も姿を見なかったんだぞ!


高校に来るとは思ってなかったんだが!?

俺が卒業するまで、だ。

この美少女の幼馴染の件は達以外の周りに話してない。


つまり俺の周りの知り合いのクラスメイトの。

教室に居る同級生の山中もそうだが。

いや。

それ以外でも男子どもは顔を見合わせる。

それから女子達も大騒ぎになっていた。


「春樹」


「.....は、はい!?」


「彼女と別れて.....私と付き合って」


「.....は.....ってか何で彼女.....それを知ってんだよ!!!!?」


「知っているに決まっている。私はその為にエッチになったんだから。セックスも覚悟で。春樹に全てをあげる為に2年頑張った」


暴言過ぎて教室が大騒ぎになっている。

意味が分からない!?

真っ赤になる俺。

いや。本気で意味が分からん。


何を言っているのだコイツは!?

エッチですって告白するって、というか!?

は!?

話がすっ飛びすぎてついていけない。

頭が理解出来ない!


目の前の幸菜はジト目。

俺は青ざめて思いつつ陰で山中を見る。

彼女の、だ。

真っ赤になっているが.....ショックを受けている様にも見える。


これは.....俺と幸菜と。

その他の仲間たちの.....衝撃のラブコメだが.....うん。

何だろう。

俺の人生が社会的にも終わりそうな気がするのだが.....。

嫌な予感しかしない。

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