第25話 対応策5 基礎動作の習慣化
野球選手で言えば、これは素振りに相当するもの。あるいは、ランニング。
後者、すなわち「走る」ことに関しては投手・打者共通、特に投手にとってはこれが基本中の基本。カネヤンこと金田正一氏の「走れ走れ」などがまさにそれ。それを怠っていると、やはり、シーズン中にそれが響いてくるというわけです。
あるいは、布団に入っているときもボールを片時も話さず握って何か動作をしているとか、そういうことも、この手の「基礎動作」の中には必ずと言っていいほど入っております。
ここで例えに出した「野球」という世界は、他者との連携の中で、相手方とのやり取りの中での話で、それが物理的に目前で展開していくものですから、人前に余計に目につくものです。
さて、そこに来てこの手の書くことというのは、そういう「基礎動作」というものとは、さして縁などないように思う向きもあるかもしれない。
まして、書いているところが人に見られるなんてことはまずないからね。そりゃあ、今どきビジネス書ではやり出した「プロセスビジネス」という世界では、これは漫画家での例えだけど、今、ここで描いている姿をビデオに映して、それをアップして人に語り掛けていく、なんていう動画を出すというのも、その一例として紹介されていました。
これは本来、描いている姿格好を観てもらう仕事ではないのであるから、あくまでも余興でしかないわけだけど、それでも、ああ、こうして作品というのは産れてきているのだな、作られているのだな、そういうことを理解してもらえるツールになる。野球選手で言えば、キャンプ中の特打やノックみたいなものよ。それを映して、あるいは取材して、テレビや新聞のネタにする。普段のように試合がないものだから、そうでもしないと間が持たないというのもある。
さすがにこれは大昔、と言っても半世紀ほど前のことだけど、阪神こと大阪タイガースの遊撃吉田義男を中心とした、三塁三宅秀史、二塁鎌田実の「鉄壁内野陣」とまで呼ばれた選手たちは、甲子園球場の試合前の練習だけでも「ゼニが取れる」とまで言わせしめたことで有名です。これにしても、上手くプロデュースすれば、その練習だけを観に来る客でいくらかの金もとれるというわけね。それやったらまさに、先程述べた「プロセスビジネス」の実例、ってことになりましょうよ。さすがに当時そんな概念は、なかっただろうけどね。
プロセスビジネス云々はともかく、ここで言う「基礎動作」というのは、ここのプレイがどうこうということではなく、その動作をすることで行われる「仕事」に関する基礎的な動作として必要になるものと定義します。
すると、さあ、文章を「書いていく」上で必要となる動作とは何か?
まず、何はともあれ、パソコン上にきちんと文字を連ねて打込んでいくという、その動作につきます。その動作にもしいくばくかの無駄があるとするなら、それは修正する必要もあるかもしれん。また、いちいちキーボードをじっくり見ながらえっちらおっちら打ちまくっているようでは、もう、勝負にならんわな。
そりゃあ、昔の手書きの時代なら、机に置いた紙、まあ、ここでは原稿用紙ということになろうけど、それに、鉛筆か万年筆をもって紙に接触させて文字を連ねていくという動作だったわけだけどね。それゆえの「職業病」みたいなものも、あったらしい。私の場合はもうすでにワープロに始まってパソコンに至っており、手書きでそんな原稿を書くことなど、金輪際と言っていいほどないがね。まあ、ノートにメモするとか、そういうものはなくはないけど、そんな間があったらもう、パソコンに向かってさっさとどこででも書込んでいくにつきます。
で、その「書くこと」ひとつとっても、毎日やっているのといないのとでは、もちろん大違い。1日1篇でもいいから、何か文章を書きあげる。
そういうことに、この「カクヨム」のサイト、使わせていただいております。
まあその、へぼ作家の練習の舞台じゃねえこの野郎、なんて思われる向きもあるかもしれんが、そこは、御勘弁を。
最近では私、朝6時過ぎに起きてメールチェックなどをして、それから身だしなみを整えていく間に、約30分前後、文章を作ることにしています。というより、気付いたらパソコンに向って何かを書いていると言いますか、そういう感じです。
別に、私自身そうしようと決めてやっているわけでもない。
とにかく、少しでも多く書いていかないと、いざというときにビシッと書けない、出すべき文章が世に出せない、ということが起きてはならんと思っておりますからね。これまさに、野球の素振りやランニングみたいなもので、それだけやれば後はどうにでもなりまっせというものでは当然ないのだけれども、それをしていくことで、本来やら寝ければいけないことがいざというときにきちんとできるようになるというわけなのよね。
ここでひるがえって、私の娘(=隠し子)のみのりんについて。
彼女も、確かに「空想すること」が好きだったという。今それを意識してやっているのかどうかは描かれていないが、それによって鍛えられたものを日常の生活に活かそうと努力している節が見られることは、毎回の放送を観れば明らかです。
さて、彼女が現実に今後小説であれ何であれ、モノを書いて何かを表現していくこことになったとき、さあ、どれだけの表現ができるか。
とにもかくにも、山村美紗さんに負けないぐらい、しっかり書いていかなきゃダメなのよね。
今の時代のことだ。日記よろしくノートや原稿用紙などに手書きでぼちぼち書くのではなく、こういった小説サイトなどを使って彼女がどんどん話を書いていけるようになれば、「書く」力はどんどんついていくと思われます。
そしてさらに、人に「見てもらう、読んでもらう」ことがどれだけありがたいことか、それに対して、どれだけのことをしていかなければならないかが、次の課題となります。
一言で言えば、まさに、長嶋茂雄さんの現役時代と一緒よ。
というわけで、それはおいおい、述べていきましょう。
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