空想奇譚集

空想さん

第1話 あるものもないと言え

月はもうないと各種メディアが伝えだした。

どのコメンテーターやアナウンサーも記者も政治家や、学者でさえもそう言い始めた。

それに同調するかのように、みなも同じく言い始めた。

月などもうないと。


私が空を見上げながら思うのは、

煌々と光る満月を見ながら思うのは、あんなにも必死でないと言い張る人々のことが怖くて仕方がないということだった。



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