其之三
「富士の
とは申せ、【吉野山の春の
和歌によって
そして歌仙の
また分けても歌に心を深く詠み込むこと
【知るらめや我にあふ身の世の人の
(ご存じあろうか、麻呂と結びし契りには人々が
と
そして嗚呼、小野小町は大日如来の
【私註】
※一:古今集仮名序に「今は、富士の山も煙たたずなり、長柄の橋もつくるなりと、聞く人は、歌にのみぞ心をなぐさめける」とあるによる。
※二:古今集仮名序に「秋の
※三:石清水に詣でた
※四:「夜や寒き衣や薄きかたそぎの行きあひの間より霜やおくらむ」(新古今集 巻一九・神祇歌一八五五)。『俊頼髄脳』は「住吉の御社は、二つの社さしあひてあれば、その二つの社の朽ちにたるよしを、詠ませ給へるにや」とする。
※五:「ほのぼのと明石の浦の朝霧に島がくれ行く舟をしぞ思ふ」(古今集 巻九・羈旅歌四〇九)。
※六:「玉伝深秘巻、神代小町などに載る」(底本脚注)。
※七:「住吉の岸の姫松人ならばいく世か経しと問はましものを」(古今集 巻一七・雑歌上)。「よみ人しらず」とされるが、「玉伝深秘巻は、業平が住吉の化身であり、「岸の姫松」の歌は昔の住吉垂跡の時を思いやって詠んだものだとする」(底本脚注)。
※八:「月やあらぬ春や昔の春ならぬわが身ひとつはもとの身にして」(在原業平、古今集 巻一五・恋歌七四七)。『伊勢物語』第四段にも見える。
※九:『小町集』に「秋風の吹くたびごとにあなめ〳〵小野とはなくし(てカ)
※引き続いてタイユフェールの“Concertino pour flûte, piano et orchestre de chambre”を聴きながら
https://youtu.be/1cEVBi0NsB0
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