第15話 ギルド証を求めて
信州の貴婦人ですの、最近はもっぱらトランクス一枚とシルクの国民服で生活してますのよ。
「奥様、こちら抹茶でございます。」
執事が持ち出したのは抹茶。
水筒に入れると粉が水筒の肉壁に付着し、小汚ねぇ排水管のようになるコケみたいなやつ。果たして貴婦人はこれを綺麗に飲み干すことができるのかッ!!?
「2リットル水筒に入れて参りました。ご一緒に金玉もどうぞ。」
こうして貴婦人の壮絶な死闘が始まった。
拝啓
初秋の候、汁男優様におかれましては、ますますご隆盛のことと存じます。
早速本題に入らせていただくのですが、汁なし坦々麺などの汁の無い商品が数多く発売される昨今において、主な役職を汁として活躍されております汁男優様を思うと少し心配になってしまうのでございます。
確かに味噌汁といった汁をメインにした物もございますが、あれは味噌の汁であることが大前提なのでございます。
そこで僭越ながら私から提案がございます。いっそのこと汁無し
男優とするのはいかがでしょうか。
汁が無い、されど汁を感じる。風流では無いでしょうか。
これこそが日本の粋な文化という物では無いでしょうか。
冬が近づいて参ります。どうか固定概念に囚われず、緑色、紫色、水色などのポップな色合いも出して欲しいです。
敬具
「おっと、貴婦人!顔面が緑まみれですよ!」
執事がそういって貴婦人の顔についた粉を拭き取る。
「さながら、シベリアに咲いた一輪のエハラマサシといったところかしら」
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