第13話 白銀のタロット占い

 「やっと完成したぞ」

 F博士はそういうと、寝室に籠り始め、その隙を見て泥棒が窓から侵入を試みる。

 「どうやらあの研究者はすごい発明をしたらしいぞ。こいつを俺が学会に持っていけば大儲けだ。」

 ここで推測はつくが、この泥棒の趣味はウェルチを薄めることだろう。だってウェルチなんて味が濃ゆくって、ちっとも飲めやぁしねぇやい。

 泥棒はテーブルの上で乱雑に横たわる薄型の機械に手を当てた。

 厚さ約1cmほどの機械は、軟体で例を挙げるなら下敷きのようだった。

 下敷きなんて、いつから使ってないだろうか…


 「お前の下敷きタツノコプロの払い下げ!」

 「ほぉら、ゆうちゃんが好きな毒蝮三太夫の下敷きだよ。これね、近所ですごく…」

 「もう母さんが買ってきた下敷きなんて持っていけないよ!」

 

 ゆうちゃん……


 「ユウジくんの下敷き触らせて!」

 「いいよ、なんせ俺の下敷きはGUCCIだからね!」

 「てめぇが偉そうにGUCCIなんか使ってんじゃねぇ!!」

 (くそ、悔しい、悔しい、悔しい、いつか見返してやる!! )

 こうして俺はかまぼこの工場で働き始めました。最初はスーパーの200円位のかまぼこでしたが、今となってはキャラクターの絵が描かれたかまぼこの担当主任となりました。

 来春からはシリコンバレーに渡り、笹かまを作ってきます。


 つまりF博士は床オナ派で、さっきの器具は床オナ専用のギャンだったってことだよねぇ!

 

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